リターンなしでもクラウドファンディングができる?
クラウドファンディングをしたいけど、リターンが提示できない!そんな方も多いのではないでしょうか?
クラウドファンディングは、リターンが必須というわけではなく、「リターンなし」で始められるタイプのクラウドファンディングも存在します。
今回はそんなリターンなしのクラウドファンディングについてメリットデメリットや実際の事例をご紹介していきます。
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- そもそもクラウドファンディングとは?
- リターンなしのクラウドファンディングとは
- リターンなしでクラファンを始めるメリット
- リターンなしでクラファンを始めるデメリット
- リターンなしクラウドファンディングの事例
- 雇用問題・貧困問題に取り組むプロジェクト
- 外国人の生活支援を行うプロジェクト
- 国際協力支援のプロジェクト
- リターンなしのクラファンを成功させる3つのポイント
- まとめ
そもそもクラウドファンディングとは?
クラウドファンディング(クラファン)とは群衆(Crowd) と資金調達(Funding)という言葉を組み合わせた造語です。プロジェクトの実行者がインターネット上で不特定多数の人に資金提供を呼びかけ、サービスや商品の趣旨・個人の想いに賛同した支援者から資金を集める方法です。
「社会をより良くしたい」「世の中の社会問題をこう解決したい」「こんなモノやサービスを届けたい」といったアイデアや想いを持つ方は、誰でも「実行者」としてプロジェクトを掲載でき、それに共感し「応援したい」と思った人は誰でも「支援者」として支援できる、そんな双方の思いを誰でもアクションに変えられるサービスになっています。
実行者は「目標金額」を集めた後は、その支援を活動資金として活用することができます。
リターンなしのクラウドファンディングとは
クラウドファンディングには多くの種類があります。代表的なのは「購入型クラウドファンディング」と「寄付型クラウドファンディング」です。
購入型クラウドファンディングは、掲載されたプロジェクトに対して支援者がお金を支援し、リターンとして商品やサービスを受け取ります。支援者は、ネットショッピングのような感覚でプロジェクトを支援することができます。
対する寄付型クラウドファンディングは、掲載されたプロジェクトに対して支援者がお金を支援することができます。リターンは商品やサービス等ではなく、手紙や写真などの対価性がないものになります。
これが、リターンなしのクラウドファンディングです。
また、購入型クラウドファンディングの中にも、近況報告やお礼メールのみの対性のないリターンを入れることも可能になります。
クラウドファンディングについてより詳しく知りたい方はこちら
クラウドファンディングの事例を知りたい方はこちら
リターンなしでクラファンを始めるメリット
リターンなしのクラウドファンディングのメリットは、大きく3つあります。
①リターンを用意する必要がない
②Web上で完結する
③税制上の優遇措置が使える可能性がある
それぞれについて詳しく書きます。
①リターンを用意する必要がないこと
リターンなしのクラウドファンディングは、支援してもらった対価として、商品やサービスを提供する必要がありません。
そのため、支援していただいたお金をすべて、プロジェクトに充てることができます。
また、今手元に資金がない状態でも、クラウドファンディングに取り組むことが可能です。
②スピーディーな資金調達ができること
モノやサービスのリターンがある場合には、実際に在庫の確認やサービスの許可などのリターンに対する工数が発生してきます。
しかし、『リターンなし』のクラウドファンディングであれば、そのステップを省略することができるため、スピーディーにプロジェクトを進めることが可能です。
特に、自然災害や難病の治療などの緊急支援が必要なプロジェクトのような一刻を争う時には「リターンなし」のクラウドファンディングがおすすめと言えます。
③税制上の優遇措置が使えること
『リターンなし』のクラウドファンディングとして寄附金控除型が挙げられます。
税制上の寄附金控除型の適用対象である団体の場合は、起案者は集まった資金を寄付金として処理することができるため、支援金に対して課税されることはありません。
『国・大学・自治体・学校法人・認定NPO・公益社団法人・公益財団法人・社会福祉法人』などが寄附金控除型クラウドファンディングの対象になります。
また、支援者も所得控除や税額控除などの税制優遇が受けられる場合があり、ふるさと納税などにも活用されている仕組みです。
リターンなしでクラファンを始めるデメリット
メリットがあれば、やはりデメリットがあります。ここでは3つ取り上げます。
①リターンを設定せずに資金を募らなければならない
②税金がかかる場合もある
③開始したら中断することはできない
それぞれについて詳しく書きます。
①リターンを設定せずに資金を募らなければならない
購入型クラウドファンディングであれば、商品やサービスを宣伝する形で支援を募ることができますが、寄付金控除型・寄付型クラウドファンディングでは、リターンがありません。
そのため、資金の使用用途やプロジェクト立案の目的を開示し、納得して支援してもらう必要があります。
②税金がかかる場合もある
寄付控除を使える団体は決まっているため、それに当てはまらない場合は、税金がかかります。
プロジェクトの立案者は基礎控除額を超える支援金が集まると贈与税が発生するので必ず確認しておきましょう。
③開始したら中断することはできない
ALL-in方式の場合、もし目標金額を達成しなかった場合でも、プロジェクトは実行する必要があります。
そのため、開始前にプロジェクトの準備をしっかり行いましょう。
💡クラウドファンディングサイト『For Good』では、プロジェクトの準備等をサポートし、一緒にプロジェクトを進める「いっしょプラン」を用意しています。
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リターンなしクラウドファンディングの事例
リターンなしでクラウドファンディングに取り組まれているプロジェクトは多くあります。
今回はリターンなしのクラウドファンディング事例を厳選して2つご紹介させていただきます。
国際協力支援のプロジェクト
■プロジェクト名
【極寒の冬間近】地下鉄に住む150人のウクライナ避難民をサポートしたい!
こちらは、地下鉄内での避難生活を余儀なくされているウクライナの方々に支援物資を届けるための取り組みです。
今回のクラウドファンディングでは150人が長期間生活できるための食費として500万円の支援を募り、結果として目標金額を大きく超える約600万円ほどの支援が集まったプロジェクトとなりました。
こちらのプロジェクトでは、ほどんとが『リターンなし』のお礼メールとなっています。
<プロジェクトデータ>
■達成金額
¥5,970,000円
■支援者数
562人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/26522
外国人の居場所づくり生活支援を行うプロジェクト
■プロジェクト名
日本に住む外国人の方が取り残されないように。居場所づくりと生活支援を強化したい!
日本に住んでいる外国人が孤立しない社会を目指して始まったプロジェクトです。こちらは、認定NPO法人シャプラニールさんが始めた取り組みになっておりまして、寄附金控除型クラウドファンディングが適応されています。
今回のクラウドファンディングでは、在住外国人の方に向けた生活支援と居場所づくりのために支援を募りました。
結果として一ヶ月という短期間のクラウドファンディングで、総支援額は約180万円、支援者数は200人にもなっています。
このプロジェクトは『リターンなし』の感謝メールや感謝状をメインとして支援を募っています。
<プロジェクトデータ>
■達成金額
¥1,790,000円
■支援者数
200人
■プロジェクトURL
https://rescuex.jp/project/42291
認定NPO法人シャプラニールさんがクラウドファンディングを始めたきっかけや成功までの道のりをかたってくださいました!!
リターンなしのクラファンを成功させるポイント
『リターンなし』のクラウドファンディングでどうすれば成功できるのか?気になった方も多いのではないでしょうか?
今回は、成功例から導き出せる『リターンなし』のクラウドファンディングが成功するためのポイントについてもご紹介していきます。
1,500~3,000円ほどの少額のリターンを入れる
『リターンなし』のクラウドファンディングでは、誰でも買いやすい少額のリターンを必ず入れましょう。
また、支援者が支援額を選びやすいように、細かくリターン金額の設定をすることも重要です!
支援することでどうなるのか?想像させる説明文を作る
モノやサービスの対価がないため、支援することで「どのように社会を変えられるのか?」「どのような人々を救えるのか?」ということをしっかりと明記するのがよいでしょう。
例として先程ご紹介したウクライナの国際協力プロジェクトでは、
『◆あなたのおかげで育ち盛りの子ども6人に、1日3食の食事を4日間届けられます。』
『◆あなたのおかげで避難民150人全員に、1日3食の食事を約2週間届けられます。』
といったように「あなたの支援はこんな貢献に繋がります」ということがリターン説明として明記されています。
支援の透明性を意識する
クラウドファンディングで集まった支援金をどのように使うのかということをしっかり明記し、近況報告をする続けることも成功のポイントとなります。
『リターンなし』のクラウドファンディングは、モノやサービスの対価がない分、支援の使い道を気にされる方も多いです。
そのため、プロジェクトページに詳細な使い道を明記することが重要になります。また、プロジェクト終了後には、オープンチャットやSNSを通じて近況報告をすると、より支援の使い道が透明性されるでしょう!
リターンなしでクラファンできる?|まとめ
今回は『リターンなし』のクラウドファンディングについてメリットデメリットや成功事例、成功のポイントをご紹介してみました。クラウドファンディングでは、物やサービスのリターンだけでなく、対価性のないお礼メールや近況報告などをリターンに設定することも可能です。
もし、プロジェクトを始めたいけどリターンがない!という方は今回の事例を参考にして『リターンなしのクラウドファンディング』に挑戦してみてはいかがでしょうか?
<リターンなしのクラファンを始めるメリット>
- ・リターンを用意する必要がない
- ・Web上で完結する
- ・税制上の優遇措置が使える可能性がある
<リターンなしのクラファンを始めるデメリット>
- ・支援が集まりにくい可能せがある
- ・税金がかかる場合もある
- ・開始したら中断することはできない
<リターンなしのクラファンを成功させるポイント>
- ・1,500~3,000円ほどの少額のリターンを入れる
- ・支援することでどうなるか?を想像させる説明文を入れる
- ・支援金の透明性を意識する
もっとクラウドファンディングについて知りたい、自分もクラウドファンディングができるか知りたい、という方がいましたら、お気軽にご相談ください。
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