東南アジア拠点の国際協力団体、財政危機からの再起へ。国際医療クラウドファンディング成功秘話。
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認定NPO法人フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN 代表の赤尾和美さんにインタビューを実施しました。フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPANは、医療・教育・予防を柱に、東南アジアで小児医療支援を行い、現地で自立運営できる病院と心優しい小児医療支援スタッフの育成に取り組んでいます。 1999年にカンボジアでアンコール小児病院を、2015年にラオスでラオ・フレンズ小児病院を開院。アンコール小児病院は2013年に現地化を成し遂げ、現在はラオ・フレンズ小児病院の運営が主なプロジェクトです。 今回、ラオ・フレンズ小児病院の入院患者さんたちへの治療費に充てるため、クラウドファンディングが立ち上げられました。 プロジェクトはこちら:https://for-good.net/project/1002268 |
円安の影響による財政危機から始まった、クラウドファンディング。
今回、クラウドファンディングを実施された背景を教えてください。
毎年クラウドファンディングを行っていますが、今年は、とくに、財政状況が厳しく、実施を決めました。
財政状況が悪くなってしまった理由はいくつか挙げられますが、円安の影響で、円で集めた資金をドルで送金する際の負担が大きくなったことが大きな要因です。
これまでの予備資金を使い切ってしまったことに加え、大口ドナーの契約終了や、例年のイベント中止も重なり、資金面では非常に厳しい状況になっていました。
どのような経緯で、For Goodを選ばれましたか。
私たちはこれまで、他社のサポート付きのプランを使ってきましたが、今回、できるだけ手数料を抑えて、集まった資金をそのまま活動に使いたいという思いで、For Goodさんのじぶんプランで実施しました。

徹底した準備で始めた「じぶんプラン」への挑戦。
For Goodのじぶんプランで実施してみて、いかがでしたか。
じぶんプランを選んだため、サポートがないことは最初から分かっていました。覚悟はしていて、しっかりと準備をしたうえで、取り組みました。
私たちだけの力ではなく、外部のアドバイザーの存在がとても大きかったです。
クラウドファンディング全体を俯瞰して見ていただき、「どのタイミングで何を出すか」「どんな情報を伝えると届きやすいか」を一緒に考えてもらいました。
また、不安があった分、準備は徹底しました。
始める前から記事や活動報告をかなり書き溜めていて、「この日はこのテーマで出す」といった投稿計画も細かく立てました。活動報告も、1週間に複数本出すと決めて、プロジェクトページが常に動いている状態を意識しました。

今回、クラウドファンディングで、団体活動費を集めていく上で、どのように見せ方の工夫をされましたか。
団体活動費そのものを打ち出すのではなく、「1万円で1人の入院治療費」という形で示しました。支援がどこに、どう使われるのかを、できるだけ具体的にイメージできるようにしたかったんです。
現地で実際に起きている症例や、治療がその人の未来にどうつながるのかといったストーリーも、大切にした部分です。「この支援で、この人が助かる」という距離感を意識しました。

©Adri Berger
愛子様の訪問が後押し。支援の輪の広がり、支援者との顔が見える関係へ。
支援者さんからの反響は、いかがでしたか。
多くの方に、支援していただいたとともに、支援者さんとの関係値が深まったと思います。
For Goodでは、お礼メールを一人ひとりに直接送る必要があります。
最初は慣れず大変でしたが、やり取りの中で「紹介で知りました」「応援しています」といった声を多くいただき、支援者の顔が見えるようになりました。
そこから会話が続くこともあり、今後もつながりそうなご縁が広がっていく感覚がありました。時間はかかりましたが、その分、長くつながる関係を築けたと思います。

また、タイミングの大切さも実感しました。実は、クラウドファンディング中に、愛子様の病院への訪問がありました。
もともと、クラファンの準備期間中には、予定されていなかった訪問でしたので、この訪問は完全に“神様のギフト”だったと思っています。
愛子様の訪問のおかげで、支援者の数も増加し、結果的に、その訪問がプロジェクト成功の後押しになりました。
これからクラファンを始めたい方への一言メッセージをお願いします。
クラウドファンディングは、お金を集める手段であると同時に、活動や社会課題を知ってもらう機会でもあります。続けていれば、必ず見てくれる人、助けてくれる人がいます。まずはやってみることが大事だと思います。
自分たちだけで発信していると、どうしても届く範囲は限られます。ただ、誰でもアクセスできる場所にプロジェクトを置けるのがクラウドファンディングの強みです。
たとえ最初にうまくいかなくても、次にどうすればいいかが必ず見えてきます。一度やってみて、感触をつかむことをおすすめします。

©Adri Berger
ー赤尾さん、ありがとうございました!
プロジェクトはこちら:https://for-good.net/project/1002268

