2026年2月27日
For Good STORY

ガザから中継!?戦火にいる女性たちの声を届けたクラウドファンディングの全貌とは。

北村記世実さんは、ガザ支援NGO「Amal for Gaza」代表を務めています。2023年の戦争を機に設立し、国連のパレスチナ刺繍プロジェクトSulafaのガザ難民女性の支援と文化継承に取り組まれています。

今回、ガザの戦争の長期化による、戦況の悪化を踏まえ、現地の女性たちへの直接支援をするため、クラウドファンディングが立ち上げられました。

本プロジェクトは、目標金額520万円を掲げ、58日間にわたり、実施されました。多くの方々が活動に賛同し、697名から8,646,755円の支援金が集まり、目標を超える結果となりました。

日本からガザの支援を実施された北村さんに、国際協力クラウドファンディングならではの秘話をお伺いしました。

プロジェクトはこちらから:https://for-good.net/project/1002606

戦火の中に生きる女性たちのために始めた支援

今回、クラウドファンディングを実施された背景を教えてください。

ガザの戦争が長期化すると、人々の関心がどうしても薄れてしまいます。そのなかで、「ガザにいる彼女たちを忘れないでほしい」という思いで、立ち上げました。

以前もクラファンを行いましたが、状況はさらに悪化していました。戦争前は刺繍に関わる女性が490人いましたが、戦争中に20人が亡くなりました。

苦境のなかで、女性たちは、避難先で刺繍を続けていました。ただ電気やミシンがなく、完成できない刺繍が増えている状況です。

食事も1日1回取れるかどうかという厳しい環境の中で、子どもに譲ることもあるそうです。そんな中、「心を保つために刺繍をしている」と聞き、胸が締めつけられました。

このような過酷な状況にあるガザの女性たちを少しでも支援したいという思いで、今回のクラウドファンディングに至りました。

クラファン成功の鍵は「タイミング」と「リアルな声」

実際に、プロジェクトを実施してみて、いかがでしたか。

クラウドファンディングを立ち上げる前はドキドキしながらやってます。立ち上げても反応が薄いと、不安に感じますし、モチベーションにも左右されます。

ただ、立ち上げて1週間ぐらいで勢いよく反応があると、「まだまだ頑張っていかなきゃいけないことなんだ」と手応えとして感じられます。

最初の1週間での盛り上げが大事だなと感じています。

支援者700名超、目標も大きく上回る結果でした。成功要因はどこにありますか。

ひとつの要因は、滋賀県庁での記者会見です。メディアに出ると、それだけで信頼につながります。

NHKでも取り上げられて、滋賀だけでなく全国に広がりました。会見当日にガザからプロジェクト関係者がオンライン出演して、生の声で質疑応答できたこともインパクトになったと思います。

本来は、記者会見をする日にプロジェクトを立ち上げる予定でしたが、それだと遅かったと思うので、プロジェクト開始1週間くらい早めに始めたのが良かったと思います。

タイミングは本当に大切ですね。

リターンも印象的でした。ガザのバッグは、どのように、準備されたのでしょうか。

ガザのバックのデザインは2種類あって、ひとつはガザ出身のデザイナーが避難先で作ったもの。もうひとつは、いまガザにいるスタッフが考えてくれたものです。

ガザでは、通信が脆弱で、つながる場所も限られています。

その危険な状況のなかでも、ガザにいるデザイナーが仕事をしたいと毎朝歩いて通って、ようやく形になったデザインです。

クラウドファンディングの広がりと今後の展望

 周りの反響について教えてください。

以前のプロジェクトを支援してくださった方々が、今回も引き続き応援してくれました。今回初めて参加してくださった方もいると思います。「ガザのために何かしたいけれど、どうすればいいのかわからない」という方々に向けて、SNSなどを通じて積極的に情報発信を行いました。

X(旧Twitter)ではフォロワーが約8,000人いて、「支援しました」と投稿してくださる方がたくさんいました。反応がみれると、嬉しいですね。そうした投稿には必ず「ありがとうございます」と返信するようにしています。

小さなことでも「ちゃんと見てくれている」と感じてもらえると、また支援につながるのではないかと思い、こうした地道なやり取りを大切にしました。

今後の展望についてもお聞かせください。

「Amal for Gaza」は、Sulafaの女性たちを継続的に支援するために設立されたNGOですので、これからも活動を続けていく予定です。

また、パレスチナ刺繍や伝統工芸品を販売する通販サイト「パレスチナ・アマル」としては、彼女たちが再び刺繍を作れるようになった時に、その作品をフェアトレードで販売していく事業を行っていきます。

ガザのデザイナーが手がけたTシャツを販売し、その売上の一部を現地スタッフへの寄付に充てる取り組みもあわせて行います。

これからクラファンを始めたい方への一言メッセージをお願いします

挑戦の仕方はいろいろあると思いますが、クラファンをすることで新しくサポーターになってくださる方を得ることができる、いいチャンスだと思います。

ただ、始める前に、不安がたくさんあると思います。

そのときは、立ち上げる前に、なるべくたくさんの方に相談するのがおすすめです。自分ごとで考えてくれる人を増やすことが大切です。

まず身内からでもいいので、コアなファンを作って、その人たちに広げていただくイメージです。

ぜひ、頑張ってください。応援しています。

ー北村さん、ありがとうございました!

プロジェクトはこちらから:https://for-good.net/project/1002606

編集後記

今回は、ガザの刺繍の担い手の女性たちを支えるためにクラウドファンディングに取り組まれた北村さんにお話をお伺いしました。
インタビューの中で、「心を保つために刺繍をする」という言葉をはじめ、一つ一つの言葉から、ガザの極限の状況が伝わってきました。そのような過酷な環境下でも懸命に生きようとする人々に寄り添う、北村さんのあたたかい想いが感じられるインタビューでした。
今回、For Goodとしてご一緒することができたことを非常に嬉しく思います。
これからの鈴木さんの活動も、心より応援しています。

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