私たちは毎日茶碗一杯分の食料を捨てている

日本では、年間523万トンのまだ食べられる食料が様々な理由により廃棄※されています。

小売店では売れ残りや期限が近くなってしまったもの、家庭では買いすぎてしまったものや食べ残しなど、皆さんにもきっと一度は身に覚えがあるのではないでしょうか。
（※農林水産省及び環境省「令和3年度推計」）

「食品ロス」という言葉やその問題への対策は、近年広く知られるようになってきたと感じています。

例えば「手前取り」という賞味期限が近い物から購入することを推奨するスーパーの取り組みや、「ワケあり野菜」として規格外の野菜が売場に並ぶことも増えてきました。

「食材使い切りレシピ」を参考に使い切ることを心がけている人もいるでしょうし、飲食店では食べきれない量は頼まないなどできることから始めている人も増えているのだと思います。

ですが、実際に食品ロスはスーパーに食品が並ぶよりもっと前にたくさん起こっていることをご存じでしょうか。

食品ロスって、本当はもっと複雑だ。

スーパーや小売店に並ぶ野菜を取り扱っている場所に「中央卸売市場」があります。

中央卸売市場には「出荷された生鮮食品を全量買い取らなければならない」という法律があるんです。これは、食料品の供給を安定化させるため、生産者保護のため、などの理由があると考えられます。

しかし、この法律があるためにどうしても供給過多になり、「食品が余ること」が前提とされた流通になっているのです。

余った野菜は、今の仕組みでは捨てるしかありません。廃棄にはどうしても環境負荷がかかりますし、どこか（市場や八百屋などの小売店）で経済的損失も発生しています。

そもそも私たちの手元にやってくるよりももっと前に、たくさんの食品ロスが発生しているのです。

しかし、その食品ロスは生産者と消費者の双方を守るために作られたルールの中で発生しているので、これをどうすればよいのかと考えても中々答えは出てきません。

フードロスおじさん、西喜商店・店主、近藤貴馬さん

そんなジレンマの中、流通の中で起こる食品ロス問題の解決に取り組むロックな八百屋さんがあります！

京都で九〇余年続く老舗の八百屋「西喜商店」の現店主、近藤貴馬さんです。

近藤さんは自らを「フードロスおじさん」と名乗り、広く活動されています。

近藤さんはその日市場で行き場のなくなった野菜を買い取り、SNSで購入してくれる人を募ったり、店で売れ残った野菜を使って料理を作り参加者と食べるイベントを主催されたりと、八百屋さんの域を超えた活動が多くあります。

これらの活動の売上に利益はほとんどないけれど、廃棄することで環境や経済に負担がかかることを考えればプラスと捉えられるし、八百屋としてできる社会貢献だと近藤さんは語っています。

もっと食品ロスを知るイベントを開催します！

そんなかっこいい八百屋の近藤さんをお招きして、オンラインイベントを開催します！

私たちが普段知り得ない現場で起こっている食品ロスのお話や、「八百屋目線で見た食品ロスに対して思うこと」など近藤さんの本音の部分も深掘りしてお伺いしていきます。

【イベント開催日】2023年9月10日(日) 10:00〜12:00

【開催場所】オンライン

（チケット購入いただいた方に後日URLをお送りします）

※イベント当日に参加できない方には後日アーカイブ動画をお送りします。（視聴期間には期限があります）

ゲストの近藤さんからイベントに向けて素敵なメッセージもいただいています！

今回は、実際に近藤さんが市場からレスキューしてきた余剰野菜の「レスキュー便」をお届けするチケットも販売します。実際に届く野菜は当日までのお楽しみです！

そしてイベント当日は、「ベジタブルブロス（野菜だし）」を使ったお味噌汁づくりを参加者みんなで一緒に行う予定です。

ベジタブルブロス（野菜だし）とは、野菜の皮や端っこなど普段捨てている部分を使ってとった出汁のこと。

当日とった野菜だしとレスキュー野菜を使ってお味噌汁を作り、農家さんが作った美味しい野菜を最後の最後までみんなで一緒に味わいましょう！

私たち暮らしの目からウロコが大切にしているのは「上辺じゃない」こと。

食べきるとか買いすぎないとか、もちろん大事なことですが「本当に社会で起こっていること」を知って取り組むのと知らずに取り組むのでは雲泥の差があると思っています。ぜひこのイベントをきっかけに、食品ロス問題への理解を深め、日々の取り組みの価値を一緒に高めていきましょう！

主催団体・暮らしの目からウロコについて

申し遅れましたが、今回このプロジェクトを企画運営している、暮らしの目からウロコの名嘉あづさと蔦木由佳と申します。

私たちは、エコ・エシカル・サステナブルをキーワードにしたオンラインコミュニティの運営やイベントの企画をしている団体です。

「環境問題や社会問題についてなにか取り組みたいけど、何から始めて良いかわからない…」

「エコ・エシカル・サステナブルなアクションに取り組んでいるけど、孤独感がある」

暮らしの目からウロコはそんな気持ちの方々をオンラインでつなぎ、「楽しい」「面白い」という気持ちで環境問題や社会問題について学び、アクションを始められる場作りをしています。

これまで、オンラインコミュニティは半年間の会員制で2期運営し、会員様は北海道から九州までと、オンラインの特性を活かして様々な地域で暮らす人たちとサステナブルなアクションを続けてきました。

オンラインイベントではマイクロプラスチックと海洋問題、畜産と環境問題など多岐にわたるテーマでゲスト講師をお招きし、会員制ならではのアットホームな雰囲気で楽しく学んでいます。

このような内容で1年半ほど活動を続けてきましたが、その中で強く感じることがありました。

・もっとたくさんの人と学ぶ楽しさを共有したい！

・環境問題や社会問題に対しては、ひとりひとりの小さなアクションの積み重ねが大切。その輪を広げていきたい！

そんな思いを持って、今年の春から、オンラインコミュニティの形を変え、イベント開催に関わるクラウドファンディングを行うなど、もっと多くの方に関わっていただける場づくりを行っています！

オンラインコミュニティ「ウロコミュニティ」

ウロコミュニティは環境問題や社会問題に関心がある中で、小さくても楽しくアクションを続けたい人が集まるオンラインコミュニティです。

①オンラインコミュニティの会費は無料

昨年までは会員制のクローズドな場で交流していましたが、今年からコミュニティへの入会は無料とし、Facebookグループを活用して広く自由に会員同士で交流できるようになりました！

毎月、エコやエシカルに関心のあるメンバー同士でオンラインで交流を深めています。

②年3回のオンラインイベント

2023年内に3回のオンラインイベントの開催を予定しています。
第1回のイベントでは「フェアトレード」をテーマに取り上げ、前回のクラウドファンディングで集まってくださったたくさんの仲間と共に濃く楽しい学びの場をつくることができました！

今回のクラウドファンディングは、②に記載した食品ロスをテーマとしたオンラインイベントの開催に関わる内容です。

オンラインイベントのこだわり

イベントをオンラインで開催する最大のメリットは、住んでいる場所に関係なく、学びたいと思っている人全てにご参加頂けることです。実際に、これまで私たちが開催してきたオンラインイベントには日本各地にとどまらず、海外からご参加いただいたこともあります。

また、イベントではゲストや司会が一方的に喋る場ではなく、質疑応答の場を長く設け、ゲストと参加者、また参加者同士のコミュニケーションを大切にして「学びたいことをちゃんと学べる場」づくりを心がけています。

「ちゃんと学ぶ」というのは、ただ話を聞いて終わるのではなく、その後の自分の暮らしにアクションを落とし込んで継続することで成立します。

暮らしの目からウロコでは1つのイベントに対して「学ぶ→アクションする→シェアする」のサイクルをつくることでちゃんと学べる場作りになるよう設計しています。

イベント参加者は私たちの運営するオンラインコミュニティ・ウロコミュニティ（無料のFacebookグループ）に入ってもらうことで、その後も自分らしく日々取り組んでいけるサポートをしています。

今回のイベントを通じて、食品ロスの現状を知り、実際にレスキュー野菜でつくったものをシェアしたりその後の取り組みなどを伝え合う振り返りイベントもコミュニティ会員限定で企画していますので、オンラインコミュニティ「ウロコミュニティ」にもぜひご参加ください！

過去のイベント参加者からの声

実際に今年の6月に開催したオンラインイベント「”素敵”に国境はない〜中東・パレスチナとフェアトレードを学ぶ〜（ゲスト講師：架け箸さん）」にご参加くださった方の感想を掲載します。

「面白かったです〜！！！ 情報が偏るのにモヤモヤしていたので、パレスチナのことを架け箸さんから学べてありがたいです。」

「架け箸さんからパレスチナについてをメインに話を聞いたことはありましたが、今回参加された方や主催の暮らしの目からウロコさんからの質問も交えながら、視点を変えて話を聞くことができた」

「パレスチナについて知ることができたのが何より良かったです。紛争しかイメージのなかった場所に、人々の豊かな文化や暮らしがあることを強く実感できました。手元に届いた可愛いオリーブのお箸がより愛おしいものになりそうです。 使うたびにパレスチナの人々に思いを馳せるような気がします。」

前回のイベントで伝えたかったことは、「中東」という表面上のイメージではなく、そこに暮らす人々がいて、その人達がどんな思いで商品を作っているのか考える時間をつくってほしいということ、そして「フェアトレード」にいろんな視点から向き合ってみてほしい、ということでした。

参加者のみなさん、それぞれに気付きを持ち帰り、さらにコミュニティ会員限定の振り返り会でも学びを深めることができました。

最後まで読んでくださったあなたへのメッセージ

今回のイベントも、前回同様に「上辺ではない部分」をじっくりお伝えできるイベントにします。

メディアに作られた「食品ロス」のイメージではない、普段私たちが中々触れることのできない卸売市場という現場で起こる食品ロス問題について知り、いつもと違う視点で食品ロスについて考える機会にしたいと考えています。

既存のコミュニティ会員だけでなく、

・食べることが好き、でも社会や環境に悪い影響は与えたくない

・食品ロスに対して出来ることをしているけど本当にこれで合っているのかモヤモヤしている

・食品ロスという言葉を聞いたことはあるけど何が問題で何をしたら良いのか分からない

そんな風に感じている人と、このクラウドファンディングの場を通じて出会いたいと思い、今回もこちらに掲載させて頂くことになりました。

ぜひ、私たちと一緒に楽しく学び、日々のアクションを自分にも家族にも地球にもやさしいものに変えていきましょう！

応援メッセージ

支援の使い道

オンラインイベントの開催と、無料コミュニティの運営費用に使わせていただきます。具体的には、以下の通りです。

・イベント講師（西喜商店近藤さん）への報酬　30,000円

・レスキュー野菜の購入　70,000円

・イベント参加者への商品の送付（送料）　10,000円

・オンラインコミュニティの運営資金　40,000円