2026年7月8日
For Goodアカデミー

裁判費用はクラウドファンディングで集められる?成功事例3選と始め方・注意点を徹底解説

「裁判を起こしたいけれど、費用の負担が大きくて踏み出せない」「裁判費用をクラウドファンディングで集めることはできるのだろうか」と悩んでいませんか。

実際には、個人や団体がクラウドファンディングを活用して裁判費用を集め、訴訟を進めた事例も数多くあります。

裁判費用クラウドファンディングの成功事例や始め方、支援を集めるポイント、利用する際の注意点までわかりやすく解説します。

裁判費用の成功事例3選

始め方と成功のポイント

注意点・税務・法的知識

監修者

津田雄大(つーだい)

クラウドファンディングキュレーター
関西学院大学卒業。2017年からクラウドファンディングの支援を個人で開始。多数のプロジェクトにおける立ち上げ支援実績あり。現在では記事制作を軸にしたWebマーケティング支援も実施。
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実際にいくら集まった?裁判費用クラウドファンディングの成功事例3選

裁判費用を自分だけで用意するのは、多くの人にとって大きな壁です。

しかし近年、クラウドファンディングを活用して訴訟費用を集め、実際に法廷で戦った人たちがいます。ここでは、個人から市民団体まで、さまざまな背景・規模の事例を4つご紹介します。

差別・ヘイトスピーチ被害者を支援した人権訴訟

在日外国人へのヘイトスピーチ被害に対し、市民団体が弁護団と連携して損害賠償訴訟を起こすことを決め、裁判費用200万円をクラウドファンディングで募りました。

差別問題への怒りと人権への関心が幅広い層に届き、338人もの支援者が集まりました。

目標を上回る達成率となり、社会課題を訴える訴訟でもクラウドファンディングが有効に機能することを示した事例です。

〈プロジェクトの詳細〉

■PJタイトル名 クルドヘイト裁判の勝利を通して、日本の差別の状況を改善したい!

■達成金額 ¥2,109,000

■支援者数 338人

➡ 詳細を見る https://for-good.net/project/1002804

世界的建築家が設計した文化財建築を守るための市民訴訟

解体が予定されていた歴史的な建築物を民間の力で残そうと、建築家・弁護士・地域市民らが委員会を立ち上げ、行政との法的交渉・訴訟費用400万円をクラウドファンディングで調達しました。

建築文化の価値を守りたいという思いが全国から集まり、309人が賛同する大規模な支援につながりました。

最終的に目標を上回る約446万円・111%を達成し、地域課題解決型の訴訟にも活用できることを示しました。

〈プロジェクトの詳細〉

■PJタイトル名 旧香川県立体育館を救う手助けをしてください。

■達成金額 ¥4,464,000

■支援者数 309人

➡ 詳細を見る https://for-good.net/project/1002592

行政の不当請求に対抗した被災者支援訴訟|目標未達でも控訴の力に

大規模災害で被災した避難者が行政から多額の損害金を請求される不当判決を受け、支援団体が控訴費用を集めるためクラウドファンディングを立ち上げました。

目標額には届かなかったものの、オールイン型の仕組みにより集まった支援金は全額受け取ることができ、控訴活動の資金として役立てられました。

目標達成が叶わなくても問題提起と資金確保の両面で意義を持てるという、クラウドファンディングの可能性を示した事例です。

〈プロジェクトの詳細〉

■PJタイトル名 東日本大震災避難者の、目黒区民住宅追い出し820万円もの損害金請求をやめさせる

■達成金額 ¥306,000

■支援者数 42人

➡ 詳細を見る https://for-good.net/project/1000702

これらの事例を見てわかるように、市民団体・NPOを問わず、また訴訟の規模や種類にかかわらず、クラウドファンディングは裁判費用を集める有効な選択肢として機能しています。

次の章では、実際にどのように進めればよいのか、プロジェクトを立ち上げるための5つのステップを具体的に解説します。

裁判費用クラウドファンディングの始め方|5つのステップ

裁判費用をクラウドファンディングで集めるためには、プロジェクトを公開するだけでは十分ではありません。

事前準備から公開後の情報発信までを計画的に進めることで、支援者からの信頼を得やすくなります。

ここでは、裁判費用クラウドファンディングを始める基本的な流れを5つのステップで紹介します。

①弁護士・支援者と方針と必要金額を整理する

まずは、裁判の目的や今後の方針、必要となる費用を整理しましょう。

弁護士に依頼している場合は、裁判全体で必要になる費用やスケジュールを確認し、クラウドファンディングで集める金額を明確にすることが大切です。

また、支援者へどこまで情報を公開するかや、協力してくれる家族・友人・支援団体との役割分担も事前に決めておくと、公開後の運営がスムーズになります。

裁判の目的と資金の使い道を整理しておくことが、信頼されるプロジェクトづくりの第一歩です。

②プラットフォームを選ぶ(For Goodのすすめ)

次に、プロジェクトを掲載するクラウドファンディングサービスを選びます。

裁判費用を集める場合は、社会課題や人権問題などへの共感を重視する支援者が集まりやすいプラットフォームを選ぶことが重要です。

その点、For Goodは社会的意義のあるプロジェクトを多く掲載しており、裁判費用を目的としたプロジェクトの実績もあります。

プロジェクトの内容や目的に合ったサービスを選ぶことで、共感を得られる支援者に届きやすくなるでしょう。

訴訟費用のプロジェクトの最終的な掲載可否は、利用規約・掲載基準に基づき担当スタッフが総合的に判断します。

ご不明な点はお気軽に担当スタッフまでご相談ください。

お問い合わせはこちらから

③目標金額と支援金の使い道を決める

目標金額は、できるだけ高く設定するのではなく、裁判を進めるために本当に必要な金額をもとに決めることが大切です。

あわせて、支援金をどのような用途に使うのかも具体的に示しましょう。

例えば、弁護士費用や裁判所へ納める費用、証拠収集にかかる費用など、できるだけ詳しく説明することで、支援者は安心して支援しやすくなります。

支援金の使い道を明確にすることは、プロジェクトの透明性を高める重要なポイントです。

④プロジェクトページを作る(経緯・ポイント・リターン設計のコツ)

プロジェクトページでは、裁判に至った経緯や現在の状況、裁判を行う目的をわかりやすく伝えましょう。

支援者は「なぜ支援が必要なのか」「自分の支援がどのように役立つのか」を知ることで、共感しやすくなります。

購入型クラウドファンディングでは、お礼のメッセージや活動報告などをリターンとして設定できます。

ただし、裁判費用を目的とする場合は、リターンの豪華さよりも、訴訟の意義や資金が必要な理由を丁寧に説明することが重要です。

⑤公開後の発信・活動報告を継続する

プロジェクトを公開した後も、継続的な情報発信を心がけましょう。

SNSで活動を紹介したり、裁判の進捗や支援金の使い道を活動報告として発信したりすることで、支援者との信頼関係を築くことができます。

また、支援者へのお礼や途中経過をこまめに伝えることで、新たな支援や情報の拡散につながることもあります。

クラウドファンディングは公開して終わりではなく、公開後のコミュニケーションも成功を左右する重要な要素です。

ここまで、裁判費用クラウドファンディングの基本的な進め方を紹介しました。

次は、さらに多くの共感を集めるために、支援が集まりやすいプロジェクトページの作り方について詳しく解説します。

支援が集まりやすいプロジェクトページの作り方

裁判費用を目的としたクラウドファンディングでは、「なぜ支援が必要なのか」を支援者に理解してもらえるプロジェクトページを作ることが重要です。

訴訟は内容が専門的になりやすいため、背景や資金の使い道をわかりやすく伝えることで、安心して支援してもらいやすくなります。

ここでは、共感と信頼につながるプロジェクトページを作るポイントを紹介します。

実行者の背景・経緯と訴訟の意義を具体的に伝える

まずは、裁判に至った経緯や現在の状況を、できるだけ具体的に説明しましょう。支援者は裁判そのものだけでなく、

「なぜ裁判を起こす必要があるのか」「どのような社会的意義があるのか」を知ることで、支援するかどうかを判断します。

文章を作成する際は、専門用語を多用するのではなく、誰でも理解できる言葉で説明することが大切です。

また、時系列に沿って経緯をまとめると、状況をイメージしやすくなります。

支援金の使い道を項目ごとに明示する

支援者が特に気になるのが、集まった支援金が何に使われるのかという点です。

支援金の用途は「裁判費用」と一括りにせず、できるだけ具体的に記載しましょう。

例えば、次のように項目ごとに整理すると、資金計画の透明性が伝わります。

・弁護士費用

・裁判所へ納める手数料

・証拠収集や資料作成にかかる費用

・郵送費・交通費などの実費

・クラウドファンディングの手数料

支援金の使い道を明確にすることで、プロジェクトへの信頼性が高まり、安心して支援してもらいやすくなります。

リターン(返礼品)の設計と金額帯の目安

購入型クラウドファンディングでは、支援者へリターンを用意できます。

ただし、裁判費用を目的としたプロジェクトでは、返礼品の豪華さよりも、活動への共感を重視した設計が適しています。

例えば、お礼のメッセージや活動報告の共有、オンライン報告会への招待など、活動を応援していることを実感できる内容が選ばれるケースがあります。

また、支援しやすい金額帯を複数用意しておくこともポイントです。

例えば、3,000円・5,000円・10,000円など複数の選択肢を設けることで、支援者が自分に合った金額を選びやすくなります。

なお、リターンの設定方法や禁止事項は、利用するクラウドファンディングサービスのガイドラインに従いましょう。

弁護士・専門家が知っておきたい注意点と活用方法

裁判費用をクラウドファンディングで集める場合、プロジェクトを公開する本人だけでなく、弁護士や専門家が関わるケースも少なくありません。

支援を呼びかける際には、弁護士としての倫理規程や広告に関するルール、税務上の取り扱いなどを理解しておくことが重要です。

ここでは、実務上押さえておきたい3つのポイントを解説します。

弁護士が依頼者のために呼びかける場合の広告規程・倫理上の留意点

弁護士が依頼者のクラウドファンディングを紹介・周知すること自体を一律に禁止する規定はありません。

しかし、弁護士は所属する弁護士会の会則や、広告に関する規程、弁護士職務基本規程を遵守する必要があります。

例えば、事実と異なる表現や誤解を招く広告、依頼者に不当な期待を抱かせるような表現は避けなければなりません。

また、依頼者の個人情報や事件の内容を公開する際には、本人の同意や守秘義務への配慮も欠かせません。

クラウドファンディングの発信を行う際は、支援募集だけでなく、公開する情報が弁護士倫理に反しないかを事前に確認することが大切です。

法テラス・訴訟費用保険とクラウドファンディングの使い分け

裁判費用を準備する方法は、クラウドファンディングだけではありません。状況によっては、法テラスや訴訟費用保険を利用できる可能性があります。

それぞれの特徴は次のとおりです。

・法テラス:収入や資産など一定の条件を満たす場合、弁護士費用などを立て替える「民事法律扶助制度」を利用できることがあります。

・訴訟費用保険(弁護士費用保険):加入している保険の内容によっては、弁護士費用や法律相談費用などが補償される場合があります。

・クラウドファンディング:制度や保険だけでは不足する費用を補ったり、裁判の社会的意義を広く知ってもらったりする手段として活用できます。

利用できる制度は案件や契約内容によって異なるため、まずは利用対象となるかを確認し、不足する費用をクラウドファンディングで補う方法も検討するとよいでしょう。

受け取った支援金の税務上の取り扱いと寄付金控除の考え方

クラウドファンディングで受け取った支援金の税金は、プロジェクトの内容や支援の性質によって取り扱いが異なります。

例えば、購入型クラウドファンディングでは、リターンの内容などによって事業所得や雑所得などとして課税対象になる場合があります。

また、寄付として受け取った支援金についても、個人・法人や資金の受け取り方によって税務上の扱いが異なります。

一方で、支援者が寄付金控除を受けられるかどうかは、支援先が税制上の優遇措置の対象となる法人などであるかによって決まります。

一般的なクラウドファンディングのプロジェクトへの支援が、必ず寄付金控除の対象になるわけではありません。

税務上の判断は個別の事情によって異なるため、プロジェクト公開前に税理士などの専門家へ相談すると安心です。

裁判費用クラウドファンディングに関するよくある質問

ここまで、裁判費用クラウドファンディングの始め方や注意点について解説してきました。

しかし、「法律上問題はないのか」「個人でも利用できるのか」「税金はかかるのか」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

ここでは、裁判費用クラウドファンディングに関して特によくある質問をQ&A形式で解説します。

Q1: 裁判費用を集める目的のクラウドファンディングは法律的に問題ない?

適法な内容で実施する限り、裁判費用を目的としたクラウドファンディング自体が法律で禁止されているわけではありません。

実際に、裁判費用や人権問題、社会課題に関するプロジェクトを掲載しているクラウドファンディングサービスもあります。

ただし、利用するプラットフォームごとに掲載基準や審査基準が設けられているため、事前に利用規約やガイドラインを確認することが大切です。

また、虚偽の内容で支援を募ったり、支援金の用途を偽ったりすることは認められません。プロジェクトでは、裁判の目的や支援金の使い道を正確に説明し、透明性を確保することが重要です。

Q2: 団体や組織に属していない個人でも、裁判費用のクラウドファンディングは始められる?

はい、プラットフォームの利用条件を満たしていれば、個人でも裁判費用を目的としたクラウドファンディングを実施できる場合があります。

実際に、個人が自身の裁判費用を募るプロジェクトも公開されています。

ただし、本人確認やプロジェクト審査を実施しているサービスが多いため、公開までに一定の準備が必要です。

また、支援者から信頼を得るためには、裁判に至った経緯や支援金の使い道を具体的に説明し、活動報告を継続して行うことが重要です。

Q3: クラウドファンディングで集めた裁判費用に税金(所得税・贈与税)はかかる?

支援金に税金がかかるかどうかは、クラウドファンディングの種類や資金の性質によって異なります。

例えば、購入型クラウドファンディングでは、受け取った支援金が事業所得や雑所得などとして課税対象になる場合があります。

また、寄付として受け取った支援金についても、受け取る人や資金の性質によって税務上の取り扱いは異なります。

そのため、税金が発生するかどうかを一律に判断することはできません。プロジェクトを公開する前に、国税庁の案内を確認し、必要に応じて税理士へ相談することをおすすめします。

以上、裁判費用クラウドファンディングに関するよくある質問を紹介しました。

制度や税務上の取り扱いは個々の状況によって異なるため、不明点がある場合は、弁護士や税理士などの専門家へ相談しながら進めると安心です。

まとめ

裁判費用を目的としたクラウドファンディングは、資金を集めるだけでなく、裁判の意義や活動への共感を広げる手段としても活用されています。

成功につなげるためには、裁判の背景や支援金の使い道をわかりやすく伝え、支援者との信頼関係を築くことが重要です。

また、公開後も活動報告や情報発信を継続することで、より多くの支援や応援につながりやすくなります。

弁護士や専門家が関わる場合は、広告・倫理規程や税務上の取り扱いなどにも十分配慮しましょう。

これから裁判費用のクラウドファンディングを検討している方は、事前準備をしっかり行い、自分の目的に合った方法でプロジェクトを進めてみてください。

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