【はじめに】外国ルーツの子どもたちが置かれている状況
これらは、外国にルーツを持ち、日本で暮らす子どもたちの言葉です。
日本には、外国にルーツを持つ子どもたちがたくさんいます。日本で働くことになった親に連れられた子どもたち、あるいは、日本で生まれた外国籍の子どもたちや、外国から帰国した子どもたち…。
見た目や氏名では気が付かないことも多いです。
そんな外国ルーツの子どもたちに欠かせないのが、母語ではない日本語の習得。日本で生きる上で必須と言える日本語教育が、実は彼らに行き届いていない現状があります。
必要な支援を受けられなかった場合、進学をあきらめたり、就きたい職業にチャレンジする機会すら得られなかったりして、なかには日々の生活にも困ってしまう場合もあるのが今の状況です。
私たちは、そんな現状を変えるために日本語指導、学習支援、安心できる居場所づくりなどを熊本県内で行ってきましたが、その活動が存続の危機にあります。このプロジェクトを必ず成功させて、子どもたちの希望を守る活動を継続させたいと思っています!
活動を始めたきっかけ(竹村朋子理事長より)
「NPO法人外国から来た子ども支援ネットくまもと」は、2009年に”外国から熊本県に来たすべての子どもたちが日本語指導が受けられるように”という目的で活動を始めました。
きっかけは、熊本YMCAという日本語学校に勤めていたときです。「日本に来て1年になるのに、日本語がわからず困っている」そんな相談を何度も受けました。
当時、児童生徒のための日本語指導が行われていた市町村は2つしかなく、複数あった日本語学校では18歳以上という条件があったのです。
日本語がわからず困っている子どもたちを目の前にして、門前払いのようなことはできず、私の自宅近隣の市町村の子どもは毎週末、遠方の子どもは夏休みなどに1か月半、我が家にホームステイをさせ、日本語を教えるという方法をとりました。
日本語の初期指導を一定期間しっかりと行うことにより、学校の授業も理解できるようになり、指導した子のほとんどは大学に進学することができました。
一方、たまたま支援環境がある市町村に編入した子どもや、たまたま私に出会った子どもだけが日本語指導が受けられ、それ以外の子どもたちは指導がないまま、進学や就労に支障をきたすような状況におかれるのはおかしい、熊本県に編入学してくるすべての児童生徒が、日本語指導を受けられるようにしなければならないと強く思うようになり、本格的に活動を開始しました。
支援が必要な理由
「NPO法人外国から来た子ども支援ネットくまもと」(以下「支援ネット」)では、十数年にわたり熊本県各地で活動を行なってきました。収入は各自治体からいただく指導謝金と支援者からの寄付金のみで、活動に伴う実務はすべてボランティア(無償)で行ってきました。活動の拡大とともにそれも限界を迎え、常に資金不足の悩みを抱えています。
●主な活動
支援ネットで現在行っている活動は、主に以下のようなものがあります。
①日本語指導
来日したばかりの子どもたちの在籍する小中学校に、資格のある日本語教師を派遣し日本語の基礎を教える「初期指導」や、ダブルリミテッド状態を改善するための指導を行っています。
現在、熊本県内の16自治体(県全体の約3分の1)の小中学校に日本語指導員を派遣しています。
日本語指導員の養成や、研修会も毎月行っています。
②進路サポート
進路選択のための情報を入手できない外国ルーツの中学生と保護者のために、日本の教育システム、高校入試の制度、学費、奨学金の説明、先輩や保護者の体験談発表、個別相談などを通訳を介して行っています。
1) 「外国ルーツの生徒と保護者のための進路ガイダンス」(毎年7月)
2) 進学相談 随時受付
③仲間づくり
大学生や地域のボランティアの方々の支援のもと、県内数か所で、外国ルーツの子どもたちやその家族の仲間づくり、学習面、生活面での孤立の解消のための居場所づくりを行っています。
1) 「外国ルーツの生徒交流会in熊本」
:生徒同士の友達作り、ネットワーク作り(毎年3月)
2) 「国際ボランティアワークキャンプin阿蘇」(熊本市国際交流振興事業団主催)
:高校生が社会の諸問題について自らの力で解決策を導き出していくワークキャンプ(毎年8月)
④学習支援と居場所づくり
日本語のみならず、学習面においても支援を行っています。
1) 「おるがった ステーション」・「おるがった キッズ」
:外国から来た小中学生のための学習支援の会
2) 「Global Terakoyaたけんち」
:当NPO事務局にて行われる学習支援の会
3)「やまが日本語クラブ」
:地域の日本語教室への支援
●急増する外国ルーツの子どもたち
外国ルーツの子どもたちは近年急増しています。特に、熊本県では半導体企業の進出の影響もあり、在留外国人の増加率は全国1位(2024年1月時点)となっています。子どもたちの状況は多様で、深刻なケースもあり、それぞれの家庭の状況に応じたさまざまな支援活動が必要となっています。
日本語指導関係の事務作業は大幅に増えてきており、また進路ガイダンス、生徒交流会、子どもたちの居場所づくり、学習支援といった活動にかかる金銭的、人的な負担も大きくなってきています。日本語指導の謝金のみ各自治体よりいただいていますが、多くの実務を無償のボランティアでまかない続けているのが実情です。
そんな折、昨年度は県の委託を受け、はじめて専任職員を雇用することができました。軌道に乗ることができたと思ったものの、2024年度はその委託が受けられず、活動の継続が難しい状況に陥ってしまいました。
各種助成金への応募等に取り組んでいますが、それだけではとても足りません。
このままでは、たくさんの外国ルーツの子どもたちが、日本語が十分にわからないまま、居場所もなく、日本社会の中で取り残されてしまいます。
●経験談
日本生まれ、または幼少期に来日した子どもでも、二言語を使用する環境にいると、どちらの言語も年相応のレベルに達していない状態になってしまうことがあります。これを“ダブルリミテッド状態”といいます。
私たちは日本語初期指導だけでなく、ダブルリミテッド状態の子どもたちに向けた指導も、日本語指導員を学校に派遣して行っています。
もしも日本語がわからないままだったら、居場所がないままだったら——
在留資格の関係で一人前の収入を得られず、経済的に自立することが困難だったり、希望通りの仕事につけなかったり…そんな未来があったかもしれません。
でも、継続的な支援を届けられれば、将来彼らはバイリンガルの優秀な人材となって、日本と外国をつなぐ国際的な仕事に就くこともできるでしょう。
外国をルーツとしているからといって、日本社会で取り残されることはあってはならないのです。私たちは子どもたちの笑顔を消さないために、このプロジェクトを通じて希望の灯火を守っていきたいと思っています。
【応援メッセージ】
県議会議員でもある岩田智子さま。今回のクラウドファンディングを知って真っ先にメッセージをくださいました!ありがとうございます!
菊池地域で在住外国人支援でご活躍の小堀久男さまからも応援メッセージをいただきました。ありがとうございます!
熊本の国際交流の拠点である「熊本市国際交流会館」を運営されている熊本市国際交流振興事業団の勝谷知美さまからも、あたたかいメッセージをいただきました!
愛知県で外国ルーツの子どもたちへの日本語教育を活発に行なっていらっしゃる「認定NPO法人 プラス・エデュケート」理事長の森顕子さまからもメッセージをいただきました!ありがとうございます!
熊本県北部の山鹿市で「やまがにほんごクラブ」を運営されている前田惠美子さまからも、応援メッセージをいただきました!前田さん、いつもありがとうございます。
【リターンについて補足】
◆10万円の【2024年度活動報告へお名前記載コース】について
質問1の「2024年度の活動報告に寄付者としてお名前を掲載することを許可されますか?」に「いいえ」とご回答いただいた場合、質問2については本来ご入力は不要ですが、何か入力しないと次に進めない仕様となっています。
そのため、この場合は質問2には“スペース”や“ハイフン”等をご入力いただき、先に進んでいただきますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
◆5万円または10万円のリターンとして用意している交流会参加権について
熊本城マラソン交通規制の予定を鑑み、やむを得ず日程の変更をさせていただくこととなりました。
(変更前)2025年2月16日(日)
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(変更後)2025年3月1日(土)
リターン詳細の記載は変更ができないため、こちらでお知らせさせていただきます。
変更後のご案内としては以下のようになります。
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◆春のお楽しみ餃子パーティ
2025年3月1日(土)10:00~15:00
会場:熊本市国際交流会館
※交通費は自己負担となります。
詳しいご案内は、お礼の手紙と一緒にお送りいたします。
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スケジュールに入れてくださっていた方には本当に申し訳ありません。
3月1日(土)にお会いできることを楽しみにしています。
最新の活動レポート
2025.04.09
NHKの『くまもとの風』(熊本放送局制作)で、当NPO主催の外国ルーツの生徒交流会の様子が放送されます!
みなさん、お久しぶりです!NPO法人外国から来た子ども支援ネットくまもとです。明日11日金曜日夜、NHK熊本放送局制作の『くまもとの風』という番組で、当NPO主催の外国ルーツの生徒交流会の様子が放送されます...
2024.12.15
すべてのリターンについて、発送完了しました!
たくさんのご支援を頂戴して終了した私たちのプロジェクト。来年度の活動継続の目処も立ちました。本当にありがとうございます。12月に入り準備していたリターンについて、発送が完了しましたのでお知らせいたし...
2024.12.01
クラウドファンディング 目標達成のお礼
みなさま、今回NPO法人のクラウドファンディングが目標を達成したことをご報告致します。支援総額 2,560,000円支援者 173人達成率85%当会へ現金で持ってきてくださった方や、当会の口座へ送金してくだ...
みんなの応援コメント
勝野光生
2024年11月30日
大学がスペイン語学科だったこともあり、中南米ルーツの子供らの教育状況を知る機会がありました。単一文化主義の力学が強い日本の教育現場において、日...
Teiko Iwamura
2024年11月30日
応援しています!
Yoko Osumi
2024年11月30日
支援ネットは外国にルーツをもつ子どもたちだけでなく、駆け出しの日本語教師であった私の人生も大きく変えてくれました。すべては子どもたちの、そして...