はじめに
ー簡単な自己紹介
プロジェクトオーナーの法本蘭です。
私はこれまで、LGBTQ+当事者のキャリア支援や企業のDEI推進に携わり、「誰もが自分らしく生きられる社会」の実現を目指してきました。
その中で出会ったのが、「自分らしく装いたいのに装えない」「安心して行ける場所がわからない」といった、当事者の方々の切実な声でした。
課題と正面から向き合うために、“自分らしい装い”と“安心できる訪問先”をつなぐWebプラットフォームを立ち上げます。
ープロジェクトの概要
今回立ち上げるのは、ジェンダーニュートラルな装いのヒントと、安心して訪れられる場所の情報を届けるWebプラットフォーム「Fauve」です。
このプラットフォームでは、ファッションに迷いや不安を抱える方々に向けて、 「どう装えば自分らしくいられるか」「どこなら安心して行けるか」という問いに応える2つの機能を提供します。
1つは、当事者のリアルな声をもとにしたファッションメディア。
もう1つは、オールジェンダー対応の試着室やトイレ、LGBTQ+フレンドリーな美容室やアパレルショップなどの商業施設を紹介する安心マップです。
「性別という枠」にとらわれず、自分の感性で装いを選び、安心して一歩を踏み出せる。
そうした日常を支えるため、当事者の視点を起点に、実用性と信頼性を兼ね備えたサービスとして設計しています。
解決したい社会課題
ーどのような社会課題を解決したいのか
アパレルショップ、美容院、飲食店、お手洗い──
私たちが日常を過ごすあらゆる空間には、「男性らしく」「女性らしく」という前提が静かに埋め込まれています。
こうした社会の構造は、既存のジェンダーの枠にフィットしない装いや在り方を選ぶ人々に対して、「あなたはここで想定されていない存在だ」というメッセージを繰り返し突きつけているという現状があります。
たとえば、トランスジェンダー(MtF)のあきらさん(仮名)は、すれ違いざまに知らない人から「気持ち悪い」と言われたことがあるといいます。
アパレルショップでは試着室を使おうとした際に不審者と誤解され、通報されそうになったことも。
さらに美容院では、勇気を出してカミングアウトをしたところ、スタイリスト間の引き継ぎの中で不本意にアウティングされてしまい、大きなショックを受けたと語っています。
ノンバイナリーのゆうさん(仮名)は、自分らしく装うために金髪の坊主頭にスタイルチェンジしました。
しかしその後、街中で視線を浴びる機会が増え、帽子を深くかぶらなければ外出できないと話します。
さらに友人からは「え、そっち系なの?」と、差別的な含みのある言葉をかけられ、「ただ自分を表現したいだけなのに、生きづらさを感じる」と語りました。
「そもそも、自分のような人はこの社会で想定されていない」──
そんな感覚は、服を選ぶ、髪を切る、出かけるといった日常のあらゆる選択に影を落とし、外に出ることそのものが大きな負担になります。
自分らしく装う自由や、安心して行きたい場所へ向かう自由は、本来すべての人に等しく開かれているべきです。
にもかかわらず、多くの人が「視線の不安」「通報される恐怖」「無理解な接客」といった“見えにくい困難”によって、行動の選択肢を狭められ、日常を諦めざるを得ない状況に置かれています。
とりわけ、トランスジェンダーやノンバイナリーの方々にとって、ファッションや空間は「自己表現」であると同時に「防衛手段」でもあります。
「どこまでなら安全か」「誰に見られているか」「何を問われるか」に常に気を配りながら生活しなければならない現実があるのです。
私たちが実施したヒアリングでも、以下のような声が寄せられています:
これらの声が示しているのは、「商品」や「店舗」だけでなく、
空間・接遇・文化そのものが抱える構造的な偏りが、行動の大きな障壁となっているということです。
そして、その不安を乗り越えるための“信頼できる情報”が、圧倒的に不足しています。
私たちが目指すのは、こうした構造的な壁――つまり、見えにくい不安の正体を可視化すること。
誰もが安心して装い、安心して出かけられる社会を実現することです。
そのために、装いと空間の両側から、安心の選択肢を丁寧に届けていきます。
この課題に向き合う背景
このテーマに取り組む背景には、私自身の“違和感”の積み重ねがあります。
そう言われ続けて、“女性という枠”に自分を当てはめながら生きてきました。
店頭でメンズ服を選んでいると、店員の方から次のようなご案内を受けることがあります。
「スカートを合わせると、もっと女性らしくなりますよ」
そういった一言に、自分の違和感が否定されたような気がして、胸がぎゅっと締めつけられます。
メンズエリアにいると「レディースはあちらですよ」と案内され、
オンラインショップでも、必ず「性別」の選択が求められる。
どこへ行っても、“私は想定されていない”と感じさせられる瞬間。
その度に、心の中に小さな傷が積み重なっていくようでした。
「“女性らしさ”の押しつけに、ずっと息苦しさを感じてきた」
だからこそ、変えたいと強く思いました。
性別や固定観念に縛られず、すべての人が「これが私」と胸を張って言える社会へ。
そんな世界を本気で実現したくて、いま、私は起業に挑戦しています。
このプロジェクトで実現したいこと
ー課題に対して、どのような手段で取り組むのか
私たちが開発するのは、自分らしい装いのヒントと、安心して訪れられる場所の情報をまとめて届けるWebプラットフォームです。
このプラットフォームでは、次の2つの軸を中心に据えます:
① ファッションメディア
・ジェンダーニュートラルなブランドやスタイリングの紹介
・当事者インタビュー、ロールモデル紹介、Z世代の着こなし事例
・共感ボイス投稿など、当事者による多様な自己表現の共有
② 安心マップ
・LGBTQ+フレンドリーなアパレル、美容室、飲食店、トイレなどの施設情報を掲載
・試着室・トイレの設備状況、接客対応、スタッフの研修状況などをバッジで可視化
・当事者によるレビューを掲載し、実体験に基づく“リアルな安心感”を提供
ーその活動・サービスで課題がどのように解決されるのか
性別で区切られた売り場や、ジェンダーバイアスに基づく接客が当たり前の空間に対して、「自分らしさ」から選べる装いと、「安心して行ける」場所の選択肢を可視化することで、行動の自由度を高めていきます。
また、「どこに行けばいいか分からない」「誰に相談すればいいか分からない」といった情報の断絶を埋め、“自分だけじゃなかった”と思えるような、共感と選択肢にあふれたプラットフォームを目指します。
すでに違和感を抱えている方にとっての後押しとなるだけでなく、まだ言葉にできない誰かが、自分を見つけられるような場所を届けたいと思っています。
ーどんな未来を目指すのか
性別や固定観念に縛られず、誰もが「これが私」と胸を張って装い、出かけられる社会。
私たちが目指すのは、そんな日常が“特別なこと”ではなく、“当たり前の風景”として広がっている未来です。
本プロジェクトで提供するファッションメディアと安心マップは、単に情報を届けるだけではありません。
「誰が、どこで、どのような配慮を求めているのか」といった当事者のニーズを可視化し、店舗や施設にとって“フレンドリーであること”が求められている現実を明らかにしていきます。
そして、そうした可視化が、企業や現場にとっての“気づき”や“学び”となり、ジェンダーや多様性に配慮した空間づくりへの動機づけにつながることを願っています。
今後は、研修やガイドライン提供、環境改善の伴走支援など、事業者向けのサポートも段階的に展開し、当事者にとって安心して利用できる「セーフティスペース」を社会全体に広げていきます。
このプラットフォームが、装いと空間のどちらからも「自分らしさを選べる世界」の基盤となるよう、長期的な視点で取り組んでいきます。
リターンについて
応援メッセージ
スケジュール
6月下旬:クラウドファンディング開始
8月上旬:クラウドファンディング終了(予定)
8月中旬〜9月中旬:Webプラットフォームの最終調整(デザイン/記事/システム)
10月中旬:ファッションメディア&安心マップ正式リリース
9月上旬〜中旬:リターン(お礼メール・限定コンテンツ等)の配信・発送開始
9月末までに:すべてのリターン対応完了予定
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素敵なプロジェクト!応援してます!
mayu
2025年8月5日
らんらんのまっすぐな想いと寄り添う力強さにエールを送ります〜!⭐️
Sora
2025年8月5日
追加で支援させていただきます。少しでも多様性社会が進歩することを祈っています。