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★ 『猫の医療費支援プロジェクト』扁平上皮癌パル君と過ごした時間
【保護状況】保護主様より
出かけ先の駐車場で、首輪をつけた猫を見つけました。
顔を見ると、顎の下が半分溶けてしまっているような、とても痛々しい状態でした。
近くにいた方にお話を伺うと、最近この場所で見かけるようになり、ご飯をあげているとのことでした。しかし、あまりの酷い状態で治療が必要だと思い、いてもたってもいられず保護して、病院へ連れてきました。
首輪をつけていたことから、以前は飼い猫で、何らかの事情で捨てられてしまった子なのではないかと思いました。
私は生活保護を受給しながら子ども二人を育てており、自宅でも猫を4匹飼育しています。
そのため、この猫の治療費を負担することが難しくて、「猫の医療費支援プロジェクト」の助成制度を利用させていただくことを希望いたしました。
パルちゃんはとても人懐っこく、ご飯もたくさん食べてくれる子です。
元気になって、これからもおいしいご飯をたくさん食べられるようになってほしいと願っています。何卒よろしくお願いいたします。
経過① 初回 2026年7月2日
診断:扁平上皮癌疑い
来院時、右下顎骨の融解が認められました。
さらに、病変は口腔内の奥まで広がっており、扁平上皮癌が強く疑われる状態でした。
まず血液検査を実施したところ、白血球数の上昇が認められたため、感染対策としてコンベニアを皮下注射しました。また、脱水が認められたため皮下補液を実施しました。
同時に猫白血病ウイルス・猫免疫不全ウイルスの検査を行いましたが、いずれも陰性でした。

経過②
・7/3
検査の結果、病変は口腔内の奥から左下顎まで広がっていると考えられました。現在は食欲が保たれていたため外科的処置は行わず、腫瘍の進行を抑えることを目的として、パラディアの投与を開始しました。


・7/4
食欲に大きな変化はありませんでしたが、やや活動性の低下が認められました。パラディアの副作用も考慮しながら、慎重に経過を観察しました。
・7/8
下顎からの出血が認められましたが、ウェットフードは食べることができていました。
・7/9
今後はシェルターで継続して投薬を行うため、パラディアの投与方法を工夫しました。メディボールに包んで与えたところ、自分から食べてくれました。
・7/11
前回と同様にメディボールを使用しましたが、自分からは食べなかったため、経口投与で投薬を行いました。
・7/13
日中の活動性が低下していたため、この日はパラディアの投与を延期しました。また、口腔内の疼痛が強く疑われる様子が認められました。
・7/14
疼痛緩和を目的として、メタカムの投与を開始しました。今後は体調を見ながら、メタカムを併用しつつパラディアの投与を継続していくこととしました。


・7/15
体調はやや改善傾向にありましたが、病変はかなり進行していました。
今後はシェルターへ移動し、現在の投薬内容を継続しながら経過を見ていくこととしました。
パル君の病気はかなり進行しているものの、残された時間が少しでも幸せを感じられる瞬間の積み重ねになるようにとの考えで、食欲があるうちに美味しいものをもらってボランティアさんたちに甘えられる時間をとシェルターでの自由な暮らしに移りました。
薬は、水に溶いてシリンジで投与する工夫をしました。


7/21

同室とミーシャちゃんたちがいつも側にいて、パル君は寂しくありませんでした。


経過③
7/28 再診時に身体検査を実施したところ、重度の脱水、白血球数の上昇、著しい体重減少が認められました。体重は約800g減少しており、食事の際の疼痛も強くみられたため、今後は病院での更に細やかなケアが必要と判断し、体重や食欲を観察しながら、疼痛緩和のためレペタンの投与を併用して管理を行うこととしました。


きれいに拭いてあげたいけれど、痛いのでなかなか拭くことができません。




7/30 日中は食欲がかなり低下していました。ウェットフードでは痛みが強い様子が見られたため、フードをミキサーで液状にしたところ、痛みが少ない様子で食べることができました。
8/3 パラディアの投薬予定日でしたが、舌下の腫瘍の腫れがさらに悪化していました。パラディアによる進行抑制効果が認められないことから、抗生剤とプレドニンへの治療変更について院内で検討し、その日の状態を見ながら最終判断を行うこととしました。
8/4 朝、息を引き取っていました。
前日まで食欲もあり、スタッフについてきたり甘えてくる様子も見られていたため、突然のお別れとなりました。明確な死因は特定できませんでした。




TNR日本動物福祉病院コメント 代表 結昭子
外出先の駐車場で、お口が半分無くなっている猫を発見した保護主様は、生活保護を受給され、お子様を育てながら生活されており、高額な医療費を負担できる状況ではありませんでしたが、放置できず相談されてきました。しかし、当時のパルちゃんは扁平上皮がんがかなり進行しており、そのままお返しすることはできない状態でした。
そこで、猫の医療費支援プロジェクトのご支援も受けながら、パル君の残された時間を最期まで犬猫救済の輪で責任を持って治療と看護を続けることにしました。
病気は進行していましたが、パルちゃんは最後まで食べることを諦めず、スタッフの後をついて歩き、甘えてくれる穏やかな毎日を過ごしてくれました。
亡くなる前日の夜も、しっかりと食べて、いつものように甘えていました。
そして翌朝、眠るように静かに旅立っていました。
突然のお別れではありましたが、温かい場所で、たくさんの人に見守られ、安心できる時間を過ごしながら最期を迎えることができたことが、私たちにとって何よりの救いです。
パルちゃんを支えてくださった「猫の医療費支援プロジェクト」のご支援者の皆様に、心より感謝申し上げます。
皆様からの温かいご支援により、パルちゃんは最後まで痛みの緩和や必要な治療を受け、安心できる環境の中で命を全うすることができました。
皆様、本当にありがとうございました。
💖猫の医療費支援プロジェクトへお寄せいただいた皆様からのご寄付で、傷病猫たちへの医療費支援を行っています。
治療を乗り越え、元気になって里親様との幸せな暮らしを始めた子もいます。
一方で、一か月以上の長期入院が続いている子や、現在も毎日、獣医から細やかな治療を受けている重症の子もいます。
現在は子猫たちが活発に動き始める季節を迎え、十分な食べ物を得られず衰弱してしまう子、カラスなどの野生動物に襲われた子、交通事故によって重傷を負い運び込まれる子が後を絶ちません。
一頭でも多くの命を助けたいという思いで診療を続けていますが、重症例が増えるにつれ、医療費の負担も大きくなり、大変厳しい状況が続いております。
それでも、一頭一頭が懸命に命をつなぎ、治療を受けることができているのは、皆様からの温かいご支援のおかげです。心より感謝申し上げます。
第3弾 『猫の医療費支援プロジェクト』現在、プロジェクトのご支援を受けて治療中の子たち、そして治療を終え、新しい生活へと歩み始めた子たちをご紹介いたします。
この子たちの中には、一生にわたり医療を必要とする子もいます。
これからも、一頭でも多くの傷病猫たちに必要な医療を届け、命をつないでいけますよう、ご無理のない範囲でのご支援を賜れましたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。
(看護師 児玉・竹内・新谷)
皆様からの 『猫の医療費支援プロジェクト』ご寄付により、現在、医療を受けさせていただいている猫たちです。ありがとうございます。 犬猫救済の輪 TNR日本動物福祉病院










クラウドファンディング
継続『猫の医療費支援プロジェクト』動物愛護を未来へ繋ぐ!看護師たちの挑戦!
引き続き、野良猫たちの医療費支援を宜しくお願い申し上げます。
https://for-good.net/project/1003793
