目標は達成した。でも、1人20万円は自腹だった。
2024年9月、エジプト。
照りつける太陽の下、車いすハンドボール日本代表チームは初めて世界選手権の舞台に立ちました。初戦の相手はフランス。2セット連取の圧勝で、初の国際大会に初勝利を刻みました。
その後、強豪アメリカ、エジプトとぶつかり、敗れながらも準々決勝へ。そして、ポルトガルとの一戦。第1セットを落としながらも、第2・第3セットを連取して逆転勝利。最終成績は世界5位。
この結果を、多くの方が遠くから応援してくださいました。READYFORでのクラウドファンディングには346名の方からご支援をいただき、目標の400万円を超える4,423,000円が集まりました。本当に、本当にありがとうございました。
でも、正直にお伝えしなければならないことがあります。
2024年に行ったクラウドファンディングは成功しました。
それでも、エジプトに向かった選手たちは1人あたり約20万円を自己負担しました。
遠征費、宿泊費、コート使用料、用具の輸送費——世界の舞台に立つためのコストは、400万円を超える支援があっても賄いきれなかった。それが現実です。
連盟のリーフレットにも、正直にこう記されています。
「本連盟には、日本選手団の活動を完全に支えるだけの資金力に乏しく、選考練習会や強化練習会など国内活動のみならず、海外派遣に選手・スタッフに多額の自己負担を求めざるを得ない財政状況です。」
これは言い訳ではありません。車いすハンドボールが日本で根を張って約40年、全国大会を23回続けてきても、まだそこにある壁の話です。
「お金がないから、諦めます」が起きてはいけない
選手選考には明確な基準があります。体力、技術、チームへの貢献。純粋に「車いすハンドボールが上手いかどうか」で選ばれます。
しかし、選ばれた後に問題が待っています。
「強化合宿に参加するための費用が、自分には出せない」
「世界選手権の遠征費20万円を、どう工面すればいいか分からない」
実力が十分あるのに、経済的な理由でスポーツを諦めるケース——これはパラスポーツに限った話ではありませんが、競技人口が少なく、スポンサーも限られる車いすハンドボールでは、より切実な問題として目の前にあります。
もしこの状況が続けば、「代表になれる選手」ではなく「代表の費用を出せる選手」が世界に行くことになってしまいます。それは、スポーツの理念に反します。そして何より、選手たちが長年積み上げてきた努力に対して、フェアではない。
今回のクラウドファンディングは「強化合宿」のために
2026年、スペインで第4回車いすハンドボール世界選手権が開催されます。
日本代表は今回、メダルを狙いに行きます。 前回の世界5位から、さらに上へ。そのために欠かせないのが、本番前の強化合宿です。
合宿では選手が一堂に会し、戦術を磨き、チームとしての連携を高めます。遠く離れた地に暮らす選手たちが、この競技のためだけに時間と体力を注ぎ込む場です。
しかしその合宿にも、施設利用費、移動費、宿泊費がかかります。
皆さんのご支援が、その合宿を実現させます。そして合宿があることで、世界選手権での成績が変わります。そしてその成績が、この競技の認知を広げ、次の世代の選手たちへの道を開きます。
一緒に、次の歴史を作ってください
1985年、京都でルールが考案された。
1990年、初めての大会が開かれた。
2003年、全国連盟が発足した。
2024年、初めて世界の舞台に立った。
そして2026年、世界のメダルを目指す。
これは40年をかけて積み上げてきたストーリーの続きです。
どうか、一緒に次のページをめくってください。
(一社)日本車椅子ハンドボール連盟