この間も「いつ住居を失うかわからない」というケースが相次いでおり、シェルターの必要性を日々痛感しています。工事が終わり住環境が整えば、すぐにでも受け入れを開始となるかもしれません。
現状のニーズに対して1つのシェルターでは十分と言えないかもしれませんが、この場所が無ければより深刻な状況に追い込まれる人がいることは間違いありません。
入管施設に収容される中には難民以外にもさまざまな人がいます。失業や離婚によって在留資格を失うケースや、非正規で長年日本で暮らしてきたというケース、過去の罪によって在留資格を取り消された方など事情は様々です。しかし共通しているのは、長年日本で生活してきたため帰国先に基盤がなく、家族も日本にいるなど、容易には帰国できない現実を抱えているということです。
仮放免状態において、家族の元で暮らせるケースではシェルターの優先度は下がるように見えます。しかし実際は、就労も許されず健康保険にも加入できない状態を支える家族側が困窮し、共に限界を迎えています。聞き取りの中でも、保険料が払えなくなり在留資格のある家族も一時的に無保険状態となり病院に行けなくなっていた事例がありました。
そうした当事者と向き合う中で見えてくるのは、複合的な構造問題です。私が出会った「犯罪」を理由に在留資格を取り消された人たちの多くは、幼少期に親に連れられて来日していました。親自身も言語の壁や過酷な就労環境に忙殺され、家庭内で過ごす時間や会話が持てず孤立を深めていく環境や、学校での言葉の問題・差別・いじめにより居場所を失い、まともに学校に通うことができないまま不良グループだけが唯一のつながりとなってしまったケースなど、そこにはさまざまな背景が存在します。
過去の行為に対する法的な処分とは別に、彼らが直面しているのは「居場所も支援もなく社会から排除される」という現実です。
また、私自身が役所や医療機関への同行支援を行う中で見えてきたのは、彼らが重ねてきた傷つきの構造でした。言葉の壁がある中で、十分な説明もないままあしらわれたり、受け入れを拒否されたりする経験を何度も繰り返してきた結果、「どうせ自分の言葉は届かない」「助けを求めても無駄だ」と、社会に対して深い諦めを抱くようになってしまっている人が多いように思います。
さらに、家族との関係が断絶しているケースでは住居支援は不可欠です。親からの虐待やネグレクトを経て児童養護施設で育った方や、発達上の特性から対人関係や金銭管理に強い困難を抱える方もいます。先が見えない仮放免生活の中で、過剰なストレスに晒され続けているのが実態です。
私たちが作ろうとしているシェルターは、単に屋根を提供するだけではなく、孤立した人たちが人間らしさを取り戻せる「安全な足場」にしていけたらと考えています。
正直に言えば、公的支援から完全に排除されている仮放免の人たちを支える中で、これを実現することは困難を極めます。それでも、希望を失いかけた人が、人としての尊厳を取り戻すための「最初の砦」として、私たちはこの理想を諦めずに掲げ続けたいと思っています。
残り5日となりました。一人でも多くの人にこの現状を知っていただき、支援の輪を広げるため、最後まで応援・拡散をよろしくお願いいたします。