町はかつて、羽州街道と奥州街道を結ぶ山中七ヶ宿街道沿いに七つの宿場が置かれ、江戸時代には参勤交代の重要なルートとして用いられ賑わいをみせていました。しかしその後、福島から米沢駅の交通網の発達、さらには七ヶ宿ダム建設に伴う水没地域居住者の転出により、現在は宮城県最少人口1300人弱の町となっています。

私たちはこの陸の孤島となった町で、都市部では得られない生活の濃淡により、複数の営みを持つ人々に興味を持ちました。

半芸ハウスは、その営みのひとつで芸術・ものづくりを選択し活動する人々＝半芸アーティストと称し、宿泊者と半芸アーティストがワークショップなどを通して交流できる宿となることを目指し、2023年5月にオープンしました。

半芸ハウスの改修工事中に出会い、繋がった、たくさんの半芸アーティストと共に様々な企画を実現させ、次の宿設立へ向かってこれからも活動を続けるために、今回ご支援を募ります。

【6/15進捗】七ヶ宿の土や炭を用いて描く、客室の壁画が出来てきました！

【6/24開催　地域交流ワークショップ】滞在アーティストを講師に、壁画と同じ土で絵を描きました！

▼活動はInstagramでも更新中

https://www.instagram.com/hangei_house/

はじめに

本プロジェクト代表で半芸ハウス運営管理者の北城(ほうじょう)みどりと申します。この七ヶ宿町（しちかしゅくまち）に移住して3年目の建築士で一児の母です。

私は自然に近い環境で生活したいと思い、地域おこし協力隊に採用されたことをきっかけに移住しました。町は過疎高齢化による地域の担い手不足と空き家の増加を課題としており、私も建築士の資格を生かした空き家の活用を進めたいと意気込んで来ました。

しかしどんなに熱意を持って町に来ても、地元の人との接点がつくりにくい町の状況（コロナ禍でイベントは全て中止）、活動場所は特に用意されておらず自分で探すところからという待遇に正直不安を感じながらのスタートでした。

私は幸い、娘の就学を通した付き合いから少しずつ町の情報を得て、生活に馴染むことができましたが、この経験を機に、熱意ある人々が集まり、アイデアを形にしていけて、地元の人の目にも触れるような場を自分で持たなくてはいけないと決意しました。

それから2年をかけ、地域活動もしながら町内の空き家1棟を取得・リノベーションし、令和5年5月に、宿｢半芸ハウス｣をついに開業することができました。熱意ある人々が繋がり、支えあい、生活を続けていける仕組みができれば、この町の存続に繋がるだけでなく、多様な感性で新たな資源を生み出してくれると信じています。

プロジェクト最初の宿である半芸ハウスは「半芸（はんげい）/生活の半分の芸術」をコンセプトにしています。

半芸ハウスでは、営みの半分を芸術活動で⽣計を⽴てようとする⼈＝「半芸アーティスト」と称し、
・地域の半芸アーティストの発⾒と交流
・地域おこしを促すアーティストインレジデンス（ここでは町外から招いたアーティストの滞在制作を支援する活動）兼　宿「半芸ハウス」の運営
を行っています。

今回のクラウドファンディングではより多くの方に活動を知っていただき、今後の継続的な運営に向けてご支援を募りたいと思います。よろしくお願いいたします。

半芸ハウス詳細

半芸ハウスでは、芸術家が活動拠点として利用し作品を残していく期間と、作品が残る客室に一般のお客様が泊まれる期間を繰り返しながら、みんなが芸術に触れあえる機会を増やしていきます。

【半芸ハウスで目指すこと】

宿・半芸ハウスは、出産を機に建築や芸術関係の仲間と会えない日々を過ごし、自分らしい表現の機会を失っていった自身の経験をもとに、自由な表現の場をつくりたいと思い始めました。

芸術やアートという言葉を聞くと、自分には関係ない、と感じる方もいるかもしれません。しかし、カメラや動画配信や料理など、生活の一部でなら、何かしらの表現・創作活動を続けている方は身近にもいるのではないでしょうか？

半芸ハウスは、そんなみなさまと繋がり、共につくりあげ、誰もが自由な表現を楽しめる場となることを目指しています。

【半芸ハウスと地域のつくり手】

七ヶ宿（しちかしゅく）にはすでに、個性豊かなつくり手が集まっています。これまで、3組の地域作家と共に、町の資源を生かした作品を制作し、半芸ハウスの内装に取り入れています。

◎もりのわ工房　さん
“身近な自然を愉しみ人と繋がる手仕事”をコンセプトに、炭焼き（夫）＆ドライフラワーの作品制作（妻）を行っています。
https://www.instagram.com/taeko_morinowa/

◎無限陶房　さん
良質な粘土・赤松・きれいな水が豊富にある町で、風土に根ざした七ヶ宿焼（しちかしゅくやき）の制作、地域おこし活動を行っています。
https://www.instagram.com/mugentobo/

https://www.instagram.com/koku.dry.si/

 

【クラウドファンディングを実行する背景】

これまでは費用を最小限に抑えるため多くを自主作業で賄ってきましたが、寒冷地特有の凍結被害による補修工事などに想定外の費用がかかり、今後の生活に必要な暖房器具などが揃えられていない状況です。

また半芸ハウスには現在、福島出身の現代美術家・佐藤香さんが滞在し、七ヶ宿（しちかしゅく）の土や炭を用い、新たな町の魅力となるような壁画を制作中です。
https://www.instagram.com/kaorisato18/

今後も多様なバックグラウンドを持つ方に制作場所を提供し、過疎地域の子供たちが多様な感性に触れるきっかけとなるような企画をするためにご支援を募ります。

6月末の壁画完成後、一般のお客様の宿泊を開始予定です。
作品公開に合わせてクラウドファンディングを成功させ、みなさまをお迎えしたいと考えています。

【半芸ハウスでの過ごし方】

半芸ハウスがある七ヶ宿（しちかしゅく）は、蔵王山脈南麓の山間にある、冬の雪深い町です。豊かで厳しい自然に囲まれ、都市部では得られない濃淡のある生活を続ける人々には、生活の知恵がたくさん培われ、季節に合わせた複数の営みを持っている人が多いのが特徴です。
（七ヶ宿の風景・画像提供：https://www.instagram.com/taka_taka_7/　）

町内には信号機もコンビニもひとつだけで、夜営業している飲食店は一軒もありません。半芸ハウスからスキー場まで車で5分、スーパーまで車で20分という特長的な立地です。買いに行くよりも自分で工夫して間に合わせたり、ご近所同士で貸し借りできるご近所づきあいが残っています。

この何も「ない」環境を楽しみ生活を続ける人々が、地域の魅力だと思っています。宿泊を通して『半芸』の暮らしを楽しんでもらえるように、地域の様々なつくり手と交流できる体験メニューを準備中です。

応援メッセージ

施設概要

◎建物用途
A.アーティストインレジデンス（芸術家などが滞在しながら制作活動を行う拠点）
B.宿泊施設（旅館業法簡易宿所営業許可取得、宿泊定員9名）
※今後はAとBの機能を営業期間を分けて運営管理していく予定です

◎所在地：宮城県刈田郡七ヶ宿町字東口道上96-1

◎アクセス
〈お車ご利用の場合〉
宮城県白石市方面より　東北自動車道白石ICより約50分
山形県高畠町方面より　国道113号線より約30分

〈バスご利用の場合〉
JR白石蔵王駅または白石駅より
七ヶ宿町営バス乗車「なないろひろば」で乗り継ぎ1回「湯原東町（ゆのはらひがしまち）」下車すぐ　所要時間約1時間30分

◎建物について
共用スペース：土間（コンクリート床、約30㎡）、ダイニングキッチン（4口ガスコンロ）、トイレ、脱衣室、浴室、洗面コーナー×各1

客室：2ベッドルーム（8帖フローリング）×1、3ベッドルーム（10帖フローリング）×1、和室6畳×2間（間は襖で区切れます）

他：Wi-Fi、駐車場、洗濯機、食器・調理器具一式、冷蔵庫、電動工具、飲食提供なし(自炊・共同調理)、薪ストーブ、焚き火台、庭でバーベキュー可能、ペット連れ事前相談対応

支援の使い道

【目標金額】

100万円
・施設充足費（冷暖房設備購入など）：50万円
・リターン経費：30万円
・アーティスト滞在制作経費：20万円
※想定よりリターン経費がかからなかった場合は、芸術に触れるワークショップなどの企画に使用いたします。

※目標金額に至らなかった場合も、内容を調整し活動は実行、支援者様へのリターンは遂行いたします。

【リターンについて】

現地に来られる方にも遠方の方にも、『半芸』の暮らしをお届けできるように、様々なリターンをご用意しました。

ーーー全プラン共通ーーー
・お礼のメールをお送りします
・LINEオープンチャットにご招待
・半芸ハウスにお名前の記載（希望制、ニックネーム可能）

ーーー各プラン内容ーーー

【シードル】10,000円　【半芸の暮らし便】10,000円/25,000円

【半芸ハウス宿泊チケット】10,000円/20,000円

【椅子制作キット】30,000円
ご自宅でも半芸体験！
・椅子1つ分の部品一式
・椅子のレシピ
※椅子に使う木材の製材・カットはこちらで行った状態で郵送いたします。組み立てと塗装作業をご自宅でお楽しみいただけます。

【空間企画提案】50,000円
半芸ハウス改修計画を行った設計チームが、空き家や空きスペースなどの活用企画提案書を作成します
・図面、活用イメージの作成

【貸切宿泊チケット5名まで2泊分+ウォールペイント体験】100,000円
ご家族・ご友人でも使用可能です！誰もがアーティスト！
・半芸ハウスの貸切宿泊チケット（1泊5名まで）×2枚
・半芸ハウス内の壁（約3m×3m）に直接ペイント出来ます

さいごに

七つの宿場復興を目指し、かつての宿場町の頃のように、たくさんの方にこの地を訪れ親しんでもらいたいです。プロジェクト開始から2年程を経た現在、その最初の小さな旗を上げたこの「半芸ハウス」を拠点に、地域の未来の担い手たちが集まってきています。熱意ある半芸アーティスト、地域のつくり手たちとこれから様々な企画を実現させ、宿泊を通してみなさまをおもてなしできるように。今後の活動へのご支援、よろしくお願い致します。

【プロフィール】

北城（ほうじょう）みどり
栃木県出身、東京で10年以上生活後、宮城県七ヶ宿町に移住
東京芸術大学美術学部建築科卒業
設計事務所で設計補助、美術予備校講師、舞台美術制作などを経験
令和3年：七ヶ宿町の起業型地域おこし協力隊着任

【これまでの活動】

令和3年：物件決定、改修計画、自主作業
令和4年：改修工事（業者）、空き家改修DIY実施、町内のつくり手との制作開始
令和5年：水質汚濁防止法に係る特定施設設置届・消防法令適合通知書・旅館業法簡易宿所営業許可取得
5月：アーティスト滞在制作開始、オープニングセレモニー開催

【今後の予定】

6月10日：クラウドファンディング開始
6月24日：滞在中のアーティストによるワークショップ開催
6月末：アーティスト滞在制作終了（客室の壁画作品完成）、宿泊予約受付開始
7月10日：クラウドファンディング終了
リターン準備、一般の宿泊者受け入れ開始
※予定は変更となる可能性があります

【活動報告】

［Instagram］

https://www.instagram.com/hangei_house/

［Facebook］

https://www.facebook.com/hangeihouse/

［LINEオープンチャット］※支援者様をご招待、活動報告に使用します

【お問合せ】

半芸ハウス代表：北城
hangei.house@gmail.com

InstagramまたはFacebookアカウントへのDMでもご対応可能