アフリカLGBT難民
ケニアに住むLGBT難民に医療と住居を届けたい!
みんなの応援コメント
あやこ
2024年7月1日
ありがとう!
ジャンジ
2024年6月30日
応援しています
FOR GOOD
プロジェクト実行者が支援金を全額受け取れるよう、支援者さまからのシステム利用料(220円+決済手数料5%)により運営しています。
ケニアに住むLGBT難民が運営するレストランの現状について
2024/9/9 12:00
しばらく活動報告が止まってしまい申し訳ありませんでした。
植田は8月25日から29日までケニアに滞在し、レストランを含めたLGBT難民シェルターの現状を見てまいりました。いいニュースと悪いニュースがあります。まずは悪いニュースからです。
ケニア政府は、IMFとの合意に基づき財政赤字の縮小のために、増税法案を国会で審議していました。これに対してGen Zと呼ばれる2〜30代の若者を中心に大規模な抗議デモを起こし、6月25日には国会議事堂を占拠するに至りました。ケニア政府は鎮圧に乗り出し、50人の死者、多数の行方不明者を出す事態となりました。増税法案は下院で可決されたものの、ルト大統領は結局、撤回に追い込まれました。
抗議活動に関する情報共有はTikTokなどのSNSで行われたのですが、そこには少なからずデマが混じっていました。その中には
「ウガンダのムセベニ大統領が裏で糸を引いている」
「ムセベニがケニア人を拉致した」
などと言った荒唐無稽なものもあったようで、
ナイロビCBD(市内中心部)のウガンダハウスというビルが放火されるなど
ウガンダに関連する施設が、デモに乗じてデマに煽られた人々に襲われました。
残念ながら、皆さんの浄財で再開に至ったLGBT難民シェルターが営むレストランもその標的となってしまいました。何者かにより投石され、大切な商売道具である液晶テレビ(サッカーの試合を放映しお茶代、おやつ代をもらうビジネスモデル)3台やその他の設備が盗まれてしまいました。
なお、彼らが難民であることは地域住民に知られていますが、LGBTであることは安全上の理由から絶対に秘密にされていて、ほぼ誰も知りません。
【画像】液晶テレビが設置されていた枠
普段から懇意にしている警察から「当面は店を閉めたほうがいい」とのアドバイスを受け、泣く泣く長期の臨時休業に入りました。店では難民6人とケニア人2人を雇っていたのですが、仕事がなくなってしまいました。
警察は事件の捜査に乗り出しましたが、難民の皆さんは有耶無耶になることを望んでいます。監視カメラを設置していたので犯人の目星はある程度付いているようですが、もし警察が逮捕に踏み切り、その犯人が地域住民だった場合は、「ウガンダ人がケニア人を警察に売った」と言われ、報復されることが火を見るよりも明らかだからです。
【画像】ひっそりとした店内
ここからはいいニュースです♪
一連のプロジェクトに賛同してくださっている社民党の大椿ゆうこ参議院議員が一緒に現地で視察を行い、地元の警察署長、町長に会うことになりました。大椿さんは、レストラン再開に向けて協力して欲しいと署長に要請したところ、署長はぜひ協力したいと約束してくれました。
日本と異なり、ケニアにおいて上院議員は雲の上の人扱いらしく、会うことだけで非常に名誉なことらしいです。そんな日本の上院議員(=参議院議員)に頼まれては断るわけにはいかないようです。
【画像】(左から)町長代理、大椿ゆうこさん、警察署長
また、駐ケニアの岡庭建日本大使の仲介で、隣の選挙区(とは言っても通りの反対側なのでほぼほぼ地元です)選出のチェゲ下院議員がシェルターと訪れ、大椿さんやシェルターの皆さんとお話をしたのですが、それもいい影響を与えたようです。
【画像】再開に向けて久しぶりに明かりが灯ったレストラン(今月4日撮影)
他にもご報告すべきことは多くあるので、何度かに分けます。
なお、細々とした活動報告やカンパのお願いなどは、僕個人のTwitterで行っております。 #ケニアLGBTQIA難民サポートで検索してみてください。
https://x.com/yoox960093/status/1831585300201795954
当面の課題としては次のようなものがあります。
◯隣の家プロジェクト
シェルターのある敷地内に、家主がもう一軒の家を建てました。単に収益を増やしたいからだそうですが、ホモフォビック、トランスフォビックな入居者が来れば、深刻なトラブルに発展しかねません。そこで、この家を借りてシェルターの一部とし、スペースの問題で外部に住まわざるを得ない難民に部屋を提供し、DVなどで緊急避難を要する人のための部屋を作る予定です。
月々の家賃は2万シリング(約2万2000円)。レストランが臨時休業に追い込まれ、収入が通常より少ない状態で家賃を支払うのは決して楽ではありません。
ちなみにシェルターを運営するFHIが支払っている家賃は次のとおりです。
◯シェルター本体:4万5000シリング(約5万円)
◯マンション:2万5000シリング(約2万8000円)
◯複数の長屋の部屋:2万7000シリング(約3万円)
◯畑:2万2000シリング(約2万4000円)
隣の家が借りられたら、長屋に住んでいる人のうち希望者に住んでもらうことができるようになるので、家賃の節約になります。
【画像】「隣の家」とシェルター本体(右奥)
皆さんにお知らせすべきことが多いので、何回かに分けて活動報告をお送りします。
リターンを選ぶ