明日葉の加工場再開
40年の歴史、台風で全壊。父が守った明日葉工場をなんとか復活させたい!
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2025/11/6 17:00
あしたば加工工場 活動報告Vol.3 当社と明日葉について(2025/11/06)
皆様、今回はご支援ありがとうございます。本日の活動報告は、明日葉についてお伝えしたいと思います。
画像は、3年前。創業40周年のキャンペーンの準備で、当時八丈島在住のhikariさんにモデルとして撮影に参加していただきました。
1)あしたば加工工場の誕生
八丈島との関わりですが、父である山田幸也が
大阪の企業に勤務していた時、社内で
八丈島での明日葉の加工事業の話が挙がりました。
1980年代は、折しも日本はバブルの時代初期。
新しい事業を始めるのに、勢いで始められる時代でした。
1985年10月、八丈島に
あしたば加工工場(前法人による)が出来ました。

(2005年頃の写真。当時は三根という地域にありました。)
2)明日葉(あしたば)とは?

(明日葉の茎の断面から「カルコン」という明日葉だけが持つポリフェノールがしたたり落ちています。)
明日葉とは、八丈島が原産のせり科(パセリ、セロリなど)の野菜です。古くは秦の始皇帝が「東方に不老長寿の薬草あり」として、日本に使者を遣わしたという言い伝えがあるくらい、時の権力者も注目する野菜です。
明日葉は野菜の中でも栄養価が高く、写真にもある明日葉独自の成分「カルコン」が「ガンの動きを鈍らせる(大阪薬科医科大学・馬場先生の研究より)」という研究結果も後押しし、健康が期待できる野菜として知られるようになりました。
その他にも身体によい影響があるのですが詳しくは「ブルーベリーアイ」でおなじみの「わかさ生活」様のHPをご覧ください。
わかさ生活 様 HP 明日葉について
https://himitsu.wakasa.jp/contents/ashitaba/
3)創業25年目の転機
創業から明日葉加工は、茶葉を作ることを推し進めてきました。ある日、父はボイラーの会社に勤める高校時代の先輩に、「ダブルドラムドライヤ」という機械を紹介されました。

この装置自体は、日本でも一般的に利用されているのですが、のちに明日葉の加工にこの装置はとても相性が良いことがわかりました。
2009年に明日葉を利用したテストを開始。従来の茶葉を作る加工同様、蒸し上げる工程の後に「ドラムで挟み込んで圧力で乾燥する」という仕組みなのですが、この時の温度は70℃という低温での乾燥です。
出来上った明日葉の乾燥物はまるで、かつおの削り節のような「ふわっ」としたものになりました。茶葉は針のような状態になるので対照的です。
しかも「蒸し上げてから圧力で乾燥する」ことにより、
①せり科の苦さの成分である「クマリン」が目立たなくなり、まろやかな味わいになる。
②低温乾燥により、旬の時期の甘さ、旨みが留まったまま長期保存できる。
と新しい加工技術に気づくことになりました。
そして父は、製法特許申請し、受諾されました。
【特許第5240471号 明日葉粉末の製造方法および明日葉粉末】

この装置を導入する為に、今回全壊した、現在の第2工場へ移転しました。
4)「明日葉ふわふわ削り節」の誕生
見た目は「岩のり」のよう。明日葉の繊維質が熱されて、乾燥され、食べやすくなりました。これまでお茶や粉末として販売してきた明日葉でしたが「つまんで食べられる」新触感は当時注目されました。

(ブログ:八丈島の美味しい暮らし「どれが好き?明日葉ふわふわ削り節の新パッケージ」より 2013年11月27日)
2013年、「東京都島しょ振興公社」と「東京デザイン専門学校」の産学共同プロジェクトにより、商品パッケージ新デザインが決定しました。当初、たくさんのデザインの中から一つを選ぶ予定だったのですが、父は人が良いもので
「全部採用!」
ということで、現在に至ります。学生たちは皆、喜んでいたそうです。
5)今回の被災により。

建物は全壊しました。ですが奇跡的にダブルドラムドライヤ周辺の壁の崩落は最小限で、装置に目立ったへこみや破損がなく無事でした。私たちの使命は、まずこの装置を移設し、もう一度加工を行うことです。
この装置は、明日葉以外にも、うみかぜ椎茸、はんばのり、くさや、紫いも、八丈フルーツレモンといった、八丈の産品を様々加工しています。この装置でしか仕上がらない味わいをもう一度作りたい。
重ね重ねのお願いで恐縮ですが、引き継きのご支援をよろしくお願いいたします。
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