皆さまからご支援いただいたクラウドファンディングの寄付金により、2026年10月1日に第2回目の調達を行うことができました。今回、アマルさんとヌールさんが、カレッドさんのTLS(仮設の学習スペース)に届けたのは、子どもたち1,090人全員分の文房具セットと黒板2枚です。文房具セットの内容は、一人あたり、60ページのノート5冊、鉛筆削り3個、定規2本、消しゴム2個、鉛筆3本です。カレッドさんのTLSには現在、幼稚園から小学校5年生までの子どもたちが、3シフト制に分かれて通っています。
当初、第2回調達では、机・椅子、ノートパソコン、文具などを調達する予定でした。しかし、現地を取り巻く情勢や、イスラエルから物資の搬入がストップされている状況、資材不足、価格高騰など様々な事情により、計画を変更する必要が生じました。
例えば、机や椅子の材料となる木材がガザで不足し、必要な数の椅子と机を発注することはできませんでした。また、新学期に必要となる文具や黒板、通学かばんなども、8月末頃までガザにほとんど入ってこなかったため、価格調査を行うことが容易ではありませんでした。ようやく物資が入り始めても、その後は半月ほどの間隔で価格が上昇していきました。黒板も、木材やペンキの不足により価格が高騰しました。さらに、調達物資を検討する際には「国際機関が広く配布する物資とできるだけ重複しないようにする」という点にも配慮する必要がありました。
こうした一つ一つの検討を経て、第2回調達では、カレッドさんのTLS(仮設の学習スペース)に通うすべての子どもたちに行き渡る文房具と、黒板2枚を調達するに至りました。
それでは、調達当日の様子と、子どもたちの反応を報告いたします。
~~~~~
調達の日、ガザは珍しく雨が降っていました。
この日、妹のヌールさんが、黒板2枚と文房具を調達した業者さんと一緒に、ガザ市からハーンユニスにあるカレッドさんのTLSへ車で向かいました。

(ヌールさんが乗った車窓から。窓の外は雨です)
カレッドさんのTLSは3シフト制で授業を行っています。ヌールさんが到着したのは、そのうちの一つのシフトで授業が行われている時間でした。

(カレッドさんのTLSの配置図がテントにはってあります)
まずは、TLSの一か所に、生徒全員分の文房具を集めました。

続いて、新しい黒板を搬入しました。
ガザでは長い間、木材不足が続いています。カレッドさんのTLSをはじめ、多くのTLSでは、テント用の生地や布を白板の代わりに使ってきました。しかし、布にマジックで書かれた文字は、子どもたちにとってけっして見やすいものではありませんでした。

新しい黒板が設置されると、先生が書く文字が、子どもたちにもはっきり読めるようになりました。不安定に張られた布ではなく、しっかりとした黒板に文字を書くことで、先生の筆致も力強くなり、その心の躍動までもが文字から伝わってくるようです。

黒板の設置が終わると、ヌールさんは一つのテント教室を訪れ、先生たちとともに、子どもたち一人ひとりに文房具を配りました。
配布が終わると、先生が子どもたちに尋ねます。「みんなの手に渡りましたか?」すると、生徒たちは、それぞれが受け取った文房具が入った袋を頭の上に高く掲げました。

ある女の子は、袋の中から文房具を一つずつとり出し、ヌールさんにうれしそうに見せてくれました。
さっそく、新しく受け取った鉛筆を使おうと、ノートを取り出した女の子もいます。

このクラスを出る前に、ヌールさんは子どもたちの将来の夢を尋ねました。
「将来、みんなは何になりたいのかな?」

「お医者さん!」「シェフ!」「先生!」「弁護士!」「エンジニア!」「パイロット!」「歌手!」。次々と元気な声が上がりました。
ガザでの苦難を乗り越えながら、そして今もなお、その渦中にいるヌールさんにとっても、子どもの笑顔や、将来の夢を生き生きと語る姿は、大きな力になったようです。
~~~~~
皆様からのご支援により、第2回調達では、TLSに通う1,090人すべての子どもたち一人ひとりに文房具を届けることができました。そして、教室には新しい黒板を2枚設置することができました。皆様のご支援に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
FacebookとInstagramでは、ヌールさんが撮影・編集した、調達当日の動画や写真も順次ご紹介していく予定です。ぜひ楽しみにご覧ください。
*クラウドファンディングをご支援いただいた皆さまには、2026年12月までに活動報告レポートをお送りする予定です。今回の調達についても、詳しい内容をそちらで改めてご報告いたします。