「同世代だからこそ伝わること」― 京都・東京で広がった高校生同士の交流
日本での滞在もいよいよ後半。
京都研修では、日本の文化やまちづくりを学ぶだけでなく、洛星高等学校、京都市立日吉ケ丘高等学校の皆さんとの交流という、とても貴重な機会をいただきました。
そして東京に戻ってからも、書道や神社参拝、さらにRidiloverの皆さまが企画してくださった交流の場を通して、日本の同世代の若者たちとたくさん話し、笑い、互いのことを知る時間が続きました。
洛星高校で、茶道と武道を通した交流
8月3日は、洛星高等学校の皆さんとの交流でした。
午前中には、洛星高校の生徒さんたちと一緒に退蔵院で坐禅を体験。その後、学校へ移動し、茶道部の皆さんにお茶を点てていただきました。

お茶のいただき方や一つひとつの所作にも意味があることを教えていただきながら、日本の「おもてなし」の文化を実際に体験しました。
さらに、今回は生徒のうち3名が道着を着て柔道も体験させていただきました。

武道館高校では普段からさまざまな武道を学んでいる生徒たちですが、実際に日本の高校で、日本の高校生と一緒に武道に触れることはまた特別な経験です。
言葉が完全に通じなくても、礼をして、動きを真似して、一緒に身体を動かしているうちに、自然と距離が縮まっていくのが印象的でした。
日吉ケ丘高校では、3種類の武道を体験!
翌8月4日は、京都市立日吉ケ丘高等学校へ。
ここではなんと、弓道・剣道・相撲という3種類の武道を体験させていただきました。


弓を引くときの静かな集中。
剣道で相手と向き合う緊張感。
そして、身体全体を使う相撲。
同じ「武道」と呼ばれるものでも、それぞれに全く異なる考え方や身体の使い方があることを、生徒たちは実際に体験しながら学びました。
普段から武道を学んでいる彼らだからこそ、日本で出会った武道の共通点や違いについて感じることも多かったようです。
そして午後には、日吉ケ丘高校の生徒さんたちとの交流会。
お互いに英語でプレゼンテーションを行い、自分たちの学校や国、文化について紹介し合いました。

最初は少し緊張していたものの、気づけばあちこちで笑い声が聞こえ、プレゼンが終わってからも質問をしたり、写真を撮ったり、話が続いたり。
「日本人」と「ウクライナ人」という大きな括りではなく、同じ高校生同士として話している姿がとても印象的でした。
書道をしながら、お互いの文化を紹介
東京に戻ってからも、同世代との交流は続きました。
8月5日は、日本の若者たちと一緒に書道を体験。

筆の持ち方や墨の使い方を教えてもらいながら、それぞれが文字を書いていきました。
また、近くの花園神社にも一緒に参拝し、日本の神社での作法や文化にも触れました。
一方的に日本文化を教えてもらうだけではありません。
ウクライナの生徒たちからも、持ってきたウクライナのお菓子を紹介したり、自分たちの国について話したり。
「これは何?」
「ウクライナではどうなの?」
「日本ではこうだよ」
そんな小さな会話が、次々と生まれていきました。
Ridiloverの皆さまがつくってくださった、同世代で考える時間
そして8月6日には、今回のプログラムを準備段階から支えてくださっているRidiloverの皆さまが、同世代の若者たちとの交流の場をつくってくださいました。

この日の交流で大切だったのは、単に「日本文化を体験する」「ウクライナについて知ってもらう」ということだけではありません。
それぞれ違う国や環境で育ってきた若者たちが、同じ場所に座り、互いの考えを聞くこと。
社会の中で感じていることや、自分たちの将来について考えていることを、自分の言葉で伝えること。
そして、「違う」ということを面白がりながら、一緒に考えること。
この3週間、生徒たちはたくさんの大人から日本について教えていただきました。
けれど、同じ年代の人だからこそ聞けること、話せること、伝わることもあります。
初めて会った人同士でも、一緒に体験をして、笑って、話しているうちに、国籍を越えて少しずつ「友達」になっていく。
そんな姿を何度も見ることのできた数日間でした。
一方通行ではない交流を、これからも
今回、日本の高校や若者の皆さんには、本当に温かく生徒たちを迎えていただきました。
同時に、ウクライナの生徒たちも、自分たちの国や学校、文化について一生懸命伝えていました。

日本について学ぶだけではなく、自分たち自身について伝える。
そして、お互いの違いから新しいことを発見する。
今回の留学で目指してきた「交流」が、少しずつ形になっていることを感じます。
洛星高等学校の皆さま、京都市立日吉ケ丘高等学校の皆さま、そして今回の交流をつくってくださったRidiloverの皆さま、ご一緒してくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。
ここで生まれたつながりが、今回だけで終わるものではなく、これから先も日本とウクライナの若い世代をつないでいくものになればと思っています。