はじめに

初めまして。樋渡悟（ひわたしさとる）と申します。

今は佐賀県の有田町の山あいにて、夫婦で小さな飲食店を営んでいます。

この度、佐賀県にある耕作放棄地の再生に取り組むため、そこで栽培された野菜を使って手作りのソースを開発するプロジェクトに取り組みます！

『山が近づいてくる』ーこれは農家の南さんが呟いた言葉です。

耕作放棄地とは簡単に言うと、現状耕作されてなく、今後も耕作される予定がない農地のこと。

草が背の高さまで生い茂り、イノシシや鹿の住処になってしまいます。

結果、人と野生動物の共生のバランスが崩れています。

なぜか？

日本全国で耕作放棄地は増え続けていて、さらにその農地の多くが再生不可能になってしまっています。

このプロジェクトでは、

耕作放棄地の利活用に挑む農家さんを応援してロールモデルを創り、共感してもらえる関係者を増やしたい

と思っています。

どうして私が取り組むのか？

私はこの田舎が好きですし、日本が好きです。

もういい歳になって未来のことを考えた時、このまちの景色とか日本の食文化とか、この先どうなるんだろうと心配になりました。自分に何か出来ることはないだろうか？

「料理人の私が貢献できることは、出来た作物を料理に変えること。」

それしか思いつきませんが、その小さな一歩から始めます！

耕作放棄地からの眺め！

この素晴らしい景観も、ちょっと放っておくとすぐに草や竹が伸びて遮られてしまいます。

なのでそうなる前に草刈りをしなければいけません。

春から夏、秋と暑い日もただ景観維持のために、汗だくになって数回行います。

　一度荒れてしまうと、元に戻すには大変な労力とお金が必要になることは、経験してみてわかりました。

だけど景観維持のためだけの草刈りで汗を流しても、なんか物足りなさを

感じるのです！！

広々した畑に立つと、残ったのは雑草の山と虚しさだけ。思わず叫びました！

「もったいない！」

作れる環境があるのに、作物を作る人がいない。

そんなある時、付近の別の耕作放棄地にモリンガが植えられていました。

近所の農家の南さんが農地利用のために栽培したものです。

モリンガはインド原産の「スーパーフード」と呼ばれる植物で奇跡の木とも言われます。

栄養成分を豊富に含んでいて、しかも農薬や化学肥料などを使わなくても栽培できます。

さらに一般的な植物の20〜30倍の二酸化炭素を吸収するので、環境改善にも貢献する植物なんです！

「他の方にも作ってもらえる環境ができればいいのにですね？」　南さんに聞いてみました。

日本の食糧問題

日本の食糧自給率は年々下がり続けています。（農林水産省　統計より）

肥料や農薬、畜産の飼料なども多くを輸入に頼っているので、そこまでさかのぼって考えるともっと低くなります。

一方、昨今の海外情勢で輸入物価が高騰し、食べ物も値上げが加速する現在。

もし輸入がストップしたら僕らはどうやって食べていくのでしょうか？

お金はあっても買うものがないなんて現実もあり得る話ですよね。

自分たちが食べるものは、少しでも自分たちで作れる環境を未来につなぐ！

こともちょっとは必要ではないかと思います。

田舎の基幹産業である農業が衰退している中、一人黙々と作業をしている農家さんを目の当たりにして、一緒に「日本の食と農の未来をちょっとでも変えたい」と思い、このクラウドファンディングに挑戦することを決意しました！

クラファンに挑戦する理由

今回クラウドファンディングを実施する理由として３つあります。

１、私たちのチャレンジを広く皆さんに知っていただきたいということ。

耕作放棄地の問題に取り組む個人、団体は多くいらっしゃると思います。それでも耕作放棄地が増えている現状のなかで、私たちのような者もいることを知っていただき、共に未来のために進みたいと思うからです。

２、このソースを広めたい

微妙な味の調整をしながら、ひと月ほど試行錯誤して出来上がった今回のソース。

このソースは原材料にほうれん草とモリンガを使って栄養成分を豊富に含みつつ、ニンニクやチーズ、大葉の風味で美味しく召し上がることができます。

また味噌や醤油の和風の素材を使ったことで、どこか懐かしさを感じるような味となっています。

トマトやアボガドはもちろん、タコやエビなどの魚介類にも合わせやすく、お家で簡単に和風イタリアンを楽しむ事ができます！

事前に多くの方に試食をしていただいて、「美味しい！」「買いたい！」とのコメントを頂き、いい感触をつかむことができました。

社会問題解決につながるこの味を、皆さんに試していただきたいと思います。

３、このプロジェクトを進めるにあたり、初期費用を集めたい

近くの耕作放棄地を使えるようにするために、竹の根っこの除去や盛り土などを、自己資金（外注費30万円）と労力をかけて行いました。

今後、農家さんが栽培、収穫などの労力に、ちゃんと見合う収入を得ることが出来るモデルを作るためには、行政の補助金などは使えるものが限られています。また一旦は自分たちで資金を用意する必要があります。

この活動を広めていくため、栽培契約という形でしっかり農家さんをサポートできる初期にかかる費用120万円を集めたいと思っています。

ぜひ皆さんにこの活動と商品の魅力をお伝えしたく、ご支援をお願いしたいと思っています。

プロジェクトの詳細

◆実施場所と流れ有田町上本地図 (1)

◆まずは南さんにソースの主原料になるほうれん草を、この秋から近くの再生した農地で有機栽培していただきます。（有機栽培の認証は取得されています）

そのほうれん草が収穫できたら、全量買い取りします。そして手作りでソースを作って販売します。

ソースの売り上げの一部をまた次のステップにも活用します。

支援の使い道

集まった支援を何の目的で、具体的にどんな内訳で使用する予定なのか、記載しましょう。

＜ファーストゴール＞　50万円

＜内訳＞

栽培にかかる費用　　30万円

（種代、肥料、電柵等）

農家さんへの委託費　10万円

リターン準備費用　　10万円

＜セカンドゴール＞　70万円

＜内訳＞

新たな農地開拓費　　20万円

栽培にかかる費用　　30万円

（種代、肥料、電柵等）

農家さんへの委託費　10万円

リターン準備費用　　10万円

最後に

日本政府は2050年までに有機栽培面積を25％（100万ha)まで増やすことを目標としています。

その一方で農業従事者は減り、耕作放棄地は増えているという皮肉な現状があります。

（農林水産省データより引用）

農地の集積化や大規模化が進んでいますが、日本はその地形にあった小規模農業の形や作物が、

古からの知恵で育まれてきました。

繰り返しますが「自分たちが食べるものを、少しでも自分たちで作れる環境を残しておく」ことが

どれだけ大事か、昨今の世界情勢からも身に染みて感じています。

でもそんなネガティブな面だけではなく、耕作放棄地は農薬や化学肥料の影響もほとんどない場合が

多いので、有機栽培や自然栽培に向いているのです！

また喧騒から離れた場所にあることも多いので、キャンプなどのイベントにも向いているのでは

ないかと密かに企んでいます。

ITやAIが進化する現代において、相反するような考えかも知れません。しかし自然の力をお借りしてこそ、人は生きていけるのだと信じています！

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【プロフィール】

樋渡悟（ひわたしさとる）

1969年佐賀県有田町生まれ

子供の頃は写生が好きな一方、スポーツは小４から始めた剣道に明け暮れる毎日で勉強はあまり得意ではなかった。

２０歳ぐらいから漫画「美味しんぼ」にハマり、化学調味料や環境のことを考えるようになる。そして当時周囲になかった「無添加の飲食店」を作りたいという思いから、２７歳で料理の道へ。修行を重ねて３６歳で独立。夫婦で小さな料理店「大和一心庵　雪月花」を営業中。

そして５０歳を過ぎたころから「未来に向けて自分が出来ることは？」と考えるようになり、ボーダレスジャパンと出会う。

自分の残りの人生をかけて「ハチドリの一滴」になれるように奮闘中。

最近の趣味は養蜂。日本ミツバチの可愛さにドはまりしている。

【これまでの活動】

ふるさと有田町で創業して17年。当初より無添加や自然の食材にこだわる。またなるべく地元の野菜を取り入れて、農家さんとの関係を繋いできた。

他、有田町の生涯学習課の勧めで「蕎麦打ち教室」や「魚のさばき方教室」などを実施（コロナ禍で一時中断）。技術の継承にも努める。

現在、有機栽培農家や養蜂農家さんの団体に参加して、活動を広めるための準備中。

応援コメントありがとうございます！

（順不同）