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★『猫の医療費支援プロジェクト』重症の猫「仮名リンくん」横たわった状態で来院、目は見えていない様子、重度副鼻腔炎、腫瘍疑い。
★ノネコ・ノイヌを鳥獣保護法から動物愛護法へ! 環境省の「鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会(第21回)」の議事録、8月7日の外来種検討会における「委員の現場指摘」から検証しました。
★『猫の医療費支援プロジェクト』重症の猫「仮名リンくん」横たわった状態で来院、目は見えていない様子、重度副鼻腔炎、腫瘍疑い。
保護状況(保護主さんより)
住んでいる地域に突然現れました。
近所の方から「道端に猫が倒れている」と連絡をもらい、見に行くと、鼻が大きく膨れ上がり、目も飛び出てしまっているような状態でした。
近所の方も今まで見たことがない猫だそうです。
あまりにもひどい状態で、急いで病院に連れて行きました。
私は、日ごろから野良猫のお世話をしておりまして、たくさん保護しています。今ももう一匹、重症の猫が入院している状況で、治療費もご飯代も捻出するのに、とても苦労しています。
今まで医療費のこと、保護場所のこと、できる限り頑張ってきましたが、もう限界です。
それでも、突然目の前に現れたこの不憫な子を見捨てることもできず、途方に暮れています。
せめて病院にかけてできることをしてあげたいと思いました。
皆様、どうかご協力をよろしくお願いいたします。
② 経過1(初診・初回)
診断:腫瘍疑い または 重度副鼻腔炎
8/7
横たわった状態で来院しました。
左目の周囲から鼻にかけて強い腫れがあり、鼻もひどく詰まっていました。また、現状では目もよく見えていない様子がみられました。
血液検査では白血球値の上昇がみられ、カリウム値も低下しており、栄養状態も良くないことがわかりました。
腫れている部分から針を刺して細胞を採取する検査を行いましたが、診断につながる細胞は採取できませんでした。また、膿が出ていないことから、感染による腫れの可能性は低いと考えられました。
点滴と抗生剤の投与を行いながら治療を開始しました。
一方で、リンパ腫などの腫瘍の可能性も考えられるため、今後の状態によっては抗がん剤による治療も検討していきます。
TNR日本動物福祉病院に辿り着いた重症の猫さんに、私たちがやってあげられることは何でしょうか。
獣医とよく相談して、この子に残された時間が少しでも苦痛がなく少しでも喜びを感じられる時間となりますように、できることを尽くします。
★ノネコ・ノイヌを鳥獣保護法から動物愛護法へ!
環境省の「鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会(第21回)」の議事録、8月7日の外来種検討会における「委員の現場指摘」から検証しました
ノネコ、ノイヌを防除推進外来種に指定する方針が撤回されました。
しかし、課題はまだ残されています。
それは、現在も鳥獣保護管理法における「狩猟鳥獣」として残されている「ノイヌ」「ノネコ」の存在です。
今回は、本年4月27日に開催された「鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会(第21回)」議事録と、
8月7日に開催された「生態系被害防止外来種リストの見直しに係る検討会」における委員の発言を検証し、
ノイヌ・ノネコを鳥獣保護法から外し、動物愛護管理法のもとへ移すべき根拠について考えます。
1.議事録が明かす「狩猟対象に残す理由がなくなった」
小委員会の議事録において、事務局はノイヌ・ノネコを狩猟鳥獣から解除する理由について、次のように述べています。
【議事録はこちら】
鳥獣の保護及び管理のあり方検討小委員会(第21回)議事録|環境省
「実際の狩猟活動でノネコとノイヌの捕獲数が僅かでありまして、狩猟対象としてのニーズが低いということ。これだけではなくて、②でノネコとノラネコ、イエネコの区別が現場で困難でありまして、錯誤捕獲によるトラブルや動物愛護法違反のリスクがあるというところで、……(中略)……狩猟鳥獣に残しておく利点が特にないと考えております。」
(環境省・事務局発言より)
また、全国における狩猟での捕獲実績についても、次のように報告されています。
「ノイヌ及びノネコはともに昭和55年、1980年度に狩猟での捕獲数がピークを示した後、ノイヌは平成19年度、ノネコは平成26年度から狩猟での捕獲数が100頭を下回っている状況で、さらに近年は狩猟での捕獲頭数は減少している状況です。」
(同・事務局発言より)
ノイヌ・ノネコともに狩猟による捕獲数が100頭を下回る状況が長年続き、さらに近年は減少しています。
これは、狩猟対象としてのニーズが極めて低くなっていることを示しています。
2.狩猟に残す矛盾と「許可捕獲」への移行についての疑問
委員会では、ノネコの定義や現場での識別困難性について議論が交わされました。
水田委員は、定義の曖昧さや現場の実態について次のように指摘しています。
「『ノネコ』という言葉の定義に関してです。ノネコと飼い猫の識別が困難であるとか、ノネコの捕獲実績が少ないというお話がありましたけれども、これは全て『ノネコ』という定義が曖昧だから生じていることなのではないかと思います。」
(同・水田委員発言より)
これに対し、事務局は区別がついていない現実と、それに伴うリスクを次のように認めています。
「ノネコと飼い猫とイエネコの外見上の区別がつかないというのは事実としてありまして、そのため定義をしっかりするということではなかなか担保できない部分があるかなというふうに思っております。……飼い猫などとのトラブル、捕獲に関するトラブルなども生じていまして、社会的に問題があるというところもありますので、そういった点も踏まえて、捕獲実績が少ないからだけではなくて、そちらの社会的な影響も踏まえて狩猟鳥獣から外すというようなことを検討したいと考えております。」
(同・事務局発言より)
飼い猫、野良猫、そして野生化した猫の境界線は曖昧であり、それを「狩猟」という枠組みの中に放置し続けることは、錯誤捕獲によるトラブルや動物愛護法違反の危険性を温存することになりかねません。
一方、今後、狩猟鳥獣から外された後に「許可捕獲」の対象として扱う方向性についても議論されています。
しかし、「飼い猫や野良猫と外見上の区別がつかないことによる錯誤捕獲の危険性」や「捕獲ニーズ・実態の乏しさ」という問題は、狩猟であれ許可捕獲であれ変わりません。
したがって、許可捕獲という形で鳥獣保護管理法の対象に残す必要性についても、改めて十分に検証されるべきではないでしょうか。
3. 8月7日の検討会における委員の指摘を、本質的な解決への論拠とする
そして、8月7日に開催された「生態系被害防止外来種リストの見直しに係る検討会」において、亘委員から、現場の問題について重要な指摘がなされました。
【委員発言の要旨】
猫の交通事故死が非常に多く、屋外の猫を減らそうと尽力している人ほど疲弊している。
どれだけ対策しても、不適切な給餌などによって猫が増え続けており、蛇口を閉めずにいる状態にある。
この「蛇口問題」は愛護セクターがコミットしなければ解決しない。
適正飼養、登録制、室内飼育の義務化、無秩序な餌やりの禁止など、愛護セクターが責任を持つべきである。
この指摘は、まさに保護活動の現場が直面している切実な現実を表しています。
「屋外の猫を減らしたい」
「蛇口(不適切な給餌や飼育)を締めなければならない」
「愛護セクターが適正飼養等の責任を持て」
と求められるのであれば、ノネコを鳥獣保護管理法の枠組み(狩猟であれ許可捕獲であれ)に置いたままで、その根本的な解決ができるのでしょうか。
鳥獣保護管理法の目的と機能では、適正飼養の徹底や無秩序な給餌への対応、登録制といった「蛇口をコントロールする仕組み」を十分に構築することは困難です。
委員が危惧される現場の課題を本気で解決するためには、ノイヌ・ノネコを鳥獣保護管理法の枠組みから外し、動物愛護管理法の体系へと移行させることを検討すべきだと私たちは考えます。
4.法的ルールの適用 平成18年告示に「野生化した犬猫」を明確に位置付ける
「愛護セクターが責任を持て」というのであれば、野生化した犬猫を曖昧な狩猟の枠組みに置き続けるのではなく、動物愛護管理法のもとで既存の仕組みを機能させる方向を検討すべきです。
現行の動物愛護管理法第35条、およびそれに基づく平成18年環境省告示第26号(最終改正:令和4年環境省告示第54号)では、所有者の判明しない犬又は猫の引取りについて、一定の基準が定められています。
「都道府県知事等は、所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められたときは、周辺の生活環境が損なわれる事態が生ずるおそれがあると認められる場合又は動物の健康や安全を保持するために必要と認められる場合は、引取りを行うこと。」
そこで私たちは、動物愛護管理法第35条および平成18年環境省告示第26号の対象となる「犬又は猫」の範囲について、野生化した犬や猫(ノイヌ・ノネコ)も明確に位置付ける制度整備を検討すべきではないかと考えます。
この告示の対象に、野生化した犬や猫(ノイヌ・ノネコ)も含める方法があるのではないでしょうか。
ノイヌ・ノネコを鳥獣保護管理法のもとで捕獲・管理の対象として残すのではなく、動物愛護管理法の体系に組み込む。
そうすることによって、安易に現地に戻して「蛇口を開けっぱなし」にするのではなく、保護収容し、必要に応じた社会化訓練や適性判定を行い、終生飼養や譲渡へとつなげていく制度を構築することが可能になります。
特に、生態系への影響が懸念される地域・事案については、捕獲した犬猫をそのまま現地へ戻すのではなく、引取り後の保護、適性に応じた譲渡、必要な場合の終生飼養などへつなげていく仕組みを整備することが重要だと考えます。
まとめ
● 狩猟対象としての実態・ニーズの低下
ノイヌ・ノネコともに狩猟による捕獲数が100頭を下回る状況が長年続き、さらに近年は減少しています。環境省自身も「狩猟対象としてのニーズが低い」「狩猟鳥獣に残しておく利点が特にない」と説明しています。
● 動物愛護法違反・錯誤捕獲の危険性
外見上、飼い犬・飼い猫や野良犬・野良猫との区別が困難な「ノイヌ・ノネコ」を、狩猟であれ許可捕獲であれ鳥獣保護管理法の捕獲対象として扱うことについては、錯誤捕獲やトラブルの危険性を踏まえ、改めて十分な検証が必要です。
● 動物愛護管理法への移行による根本的解決
現場が求める適正飼養の徹底や「蛇口を閉める」対策を進めるためには、野生化した犬猫についても動物愛護管理法の体系の中に明確に位置付け、引取り・保護・適性判定・譲渡・終生飼養などを含め、一元的に対応できる仕組みを構築していくべきです。
犬猫救済の輪は環境省に対し、「ノイヌ」「ノネコ」を狩猟鳥獣から完全に外し、鳥獣保護管理法の枠組みから、命を守る「動物愛護管理法」の体系のもとへ移行させることを求める要望書を、近日中に送付いたします。