スナノミ症の解決
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2025/10/29 15:35
10/24~26 エスンバ村にてアンケート調査を行いました!
こんにちは!Waka Waka Kenyaです🔆
今回、エスンバ村でスナノミ症の実態を深く理解するため、CBOの協力と監督のもと、定量的なアンケート調査を実施いたしました。
エスンバ村では識字率が低く、アンケートの実施は想像以上の困難を伴いました。マーク式の質問用紙を準備し、現地CBOのEdwardに、スワヒリ語、そして現地語ルイヤ語での翻訳をお願いしました。まるでリスニングテストのように、一問ずつ口頭で読み上げ、回答してもらう方式です。エスンバ小学校で7~16歳の子ども12人、そして教会で地域の公務員も含めた29人の方々にご協力をいただき、合計41名の貴重な声を集めることができました。

エスンバ小学校では、おそらく初めて見るであろうアジア人の私たちに、子どもたちの好奇と戸惑いの視線を感じました。Edwardと現地教師の協力を得たものの、子どもたちに回答してもらうことは想像を絶する大変さでした。

質問内容を厳選し、回答方法も極力簡単にしたつもりでしたが、質問の意味が理解できないのか、答え方がわからないのか、言語の壁に混乱しているのか、全てAを選ぶ子、隣の子の回答を盗み見る子、そもそも回答してくれない子。それに気づいてからは、子どもたちを教室中に散らして、先生が一問ずつ、生徒たちの回答を確認しながら進めました。本来なら1時間程度で終わる予定が、1時間で4分の1も進まないという事態。私たちも手伝いたかったのですが、言語が通じないため、ちゃんと回答できているか見回ることしかできず、もどかしさで胸がいっぱいでした。忍耐強く協力してくださった先生方、そして子どもたちには感謝の気持ちしかありません。

土曜日にもかかわらず、小学校ではGrade6とGrade9の生徒たちが授業を受けていました。翌日27日に控えたNational Examに向けた最後の準備です。ルイヤ語でMurenbe(こんにちは)と挨拶すると、意外にも教室中に大爆笑が起こり、不思議な気持ちでした笑。
教会では、小さな子どもも含め30人以上の方々に集まっていただき、私たちの活動を紹介し、何人かの方に現地の貧困問題について語っていただきました。小学生に比べればアンケートの回答はスムーズでしたが、やはり言語がわからず回答できない方もいらっしゃいました。近くの人同士で助け合いながら回答している姿が印象的でした。アンケートの正確性は考えものですが、農村地域における言語の壁の大きさを痛感した瞬間でした。


その後、Edwardの案内で5軒以上のお宅を訪問しました。そこで私たちが目にしたのは、スナノミ症だけではない、深刻な病と貧困に苦しむ人々の現実でした。
ダウン症のような発達障がいを持つ女の子。近くに特別支援学校がないため、これまで一度も学校に通ったことがないといいます。お母さんは彼女から目を離すことができず、外出も農作業もできません。母子家庭で育ったこの子がそのお母さんを失ってしまったら、この先どうやって生きていけばいいのか、その問いに答えはありませんでした。医者に見せても薬を処方されるだけで、原因もわからず、彼らはお金目的でしかないと語りました。

別のお宅では、まだ幼い兄妹5人だけが庭先で遊び、その末っ子と思われる3歳くらいの男の子は、喧嘩をしたのか、さみしさからか、私たち大人に助けを求めるように泣いていました。兄妹の中に2人、気になる子がいました。一人は、精神疾患を持つ盲目の男の子。四つん這いになって、どこか痛々しささえ感じてしまう笑顔を浮かべて兄弟と戯れていました。

彼の兄で足が悪く、原因不明の病気を患う12歳の男の子は、年齢からは想像できないほどやせ細って小さい体をしています。夢を見ているかのように目を閉じて体を揺らし、意識がない様子でした。彼らはズボンもパンツも履いておらず、ぼろぼろのTシャツ一枚で、まさしく貧困を物語っていました。お母さんは、こどもたちを養うために仕事へ出て行っているため、日中は子どもたちだけで留守番をせざる負えないのです。

スナノミ症で動けない患者さんは、寝たきりでときどき痒そうに体を震わせていました。足は爪が割れ、ぼろぼろの状態です。


他にも、精神疾患とスナノミ症を併せ持つ40歳前後の男性のお宅を訪問しました。男性は、同じく精神疾患を抱える女性と二人で暮らしており、女性は日中、村の人々に食べ物を乞いに出かけているとのこと。男性の兄はこの弟さんを疎ましく感じているようで、近いうちにこの弟さんが住んでいる家を取り壊したい意向を示していると言います。「小さくてもいいから、この人のために新しい家を建ててくれないか」と頼まれた時、自分たちの無力さを痛感しました。
それでも、近所の方々がこの男性のために食事を用意したり、日々気にかけたりしており、地域の中で支え合って暮らす姿に深く感動しました。


また、別のお宅ではスナノミ症に何度も繰り返し感染してしまうことから、これまでに家を三度も建て直したというのです。今の家にまたスナノミが住み着くのも時間の問題とのことです。彼らの話からも改めてスナノミ症感染の影響が生活の根幹にまで及んでいる現実を改めて実感しました。
お宅同士は遠く離れており、近いところでも歩いて10分はかかります。移動は基本的に徒歩で、雨の多い地域のため足を滑らせやすく、私も2回転んでしまいました。途中で雨が強くなり、近くのお宅で雨宿りをさせていただきました。覚えたてのルイヤ語で会話をすると、とても喜んでくださって、意思疎通できたことが心から嬉しかったです。この村では、午後のティータイムはあっても、食事は朝と夜の2回だけ。合計4時間以上歩き続け、正直お腹が空いて体力も限界でしたが、村の人たちはすたすたと歩いていく。その体力とたくましさに圧倒されました。


今回のエスンバ村訪問は、前回以上に村の内部事情を深く知る機会となりました。村で暮らす人々の気持ちに想いを馳せたとき、胸が苦しくなると同時に、彼らの生きざまに畏敬の念を強く抱きました。
村の人々の想い、苦しみの叫び、そして今回得られたアンケート結果をもとに、私たちにできることは何なのか、何をすべきなのか、Waka Waka Kenyaとして、全力で向き合い、行動していきます。
引き続き、私たちの活動を見守っていただけると幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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