移植と海中旅行実現
「おかん、やっぱり肝臓ちょうだい」母の肝臓を移植し肝硬変と闘いあと10年生きたい
みんなの応援コメント
FOR GOOD
プロジェクト実行者が支援金を全額受け取れるよう、支援者さまからのシステム利用料(220円+決済手数料5%)により運営しています。
2026/1/23 12:00
Episode02|何も変わらないと思っていた日常
この章は、病に倒れる直前まで、
自分では気づこうとしなかった日常の話です。
本当はここから先は、語りたくなかったことです。
一人で抱えていようと思っていました。
でも、形容し難いですが、
分かってほしかったのだと思います。
いや、一人で抱えきれずにいたのかもしれません。
本当は、誰かにすがりたかったのだと、
今になって思い返します。
40歳を手前にして、あと少しで40代かと考えながら、
自分もそろそろ若いとは言えない、
それなりの年齢になるんだな、と。
これからどう過ごそうか。
そんなことを、ぼんやり考えていました。
相変わらず仕事ばかりの日々で、
刺激的で、考えたり、悩んだり、
身体も頭の中も、相変わらず忙しない毎日でした。
変わらない日常の中で、年相応の疲労感と、
最近、風邪みたいな症状がずっと続いているな、と感じています。
仕事や、目まぐるしく動く目の前の状況に麻痺して、
身体が発していたサインを、見てみぬ振りをしていたのかもしれません。
ただ確実に、精神的にも、体力的にも、
いくつものアラートは鳴っていました。
食欲が落ち、息苦しさを感じ、
頭が回らないと感じることもありました。
それでも、そんなことで止まるわけにはいかない。
たまには早く寝て、リフレッシュしよう。
運動でもして、体力をつけようかな。
そんなふうに、
自分を納得させていました。
夢だったSeaballoonの製造に向けて、
王手をかけた直前。
甘えが許されない、
緊迫した状況と刺激の日々の中で、
気持ちで見てみぬ振りをして、
さらに仕事にストイックになっていました。
そんな精神状態の中で、お腹が膨らんできて、
太ったのかな、と感じたり、
倦怠感が続いたりもしていました。
当時の私にとって、大きな病気は、
テレビやニュースの中にある出来事で、
遠くも近くもなく、
冷たい言い方になりますが、
情報の一つとして捉えていました。
ましてや、人生の折り返しかな、なんて考える
40歳を迎える直前の自分が、
命に関わる病を抱えているなんて、
想像すらしていませんでした。
だからこの時の私は、いつも通りの一日を、
当たり前のように過ごしていました。
その日が、
「最後の普通の日」になるとも、
知らずに。
リターンを選ぶ