新たな学校づくり
学校が居場所じゃない子どもたちのために、 新たな学校をつくりたい
みんなの応援コメント
FOR GOOD
プロジェクト実行者が支援金を全額受け取れるよう、支援者さまからのシステム利用料(220円+決済手数料5%)により運営しています。
2026/2/26 12:30
7年かけて辿り着いた一歩
こんにちは、代表理事の孕石です。
私の対外的な主な活動は、不登校やフリースクール周りの冷え込んだ空気を温かくして送り込むことです。
愛媛県フリースクール等連絡協議会代表、そして一般社団法人多様な学び舎の代表理事として、県内で誰よりもフリースクールの必要性・正当性を訴えてきた自負があります。
その積み重ねの先に、いま、松山市が保護者に対してフリースクール利用補助の予算案を提出している、という現実があります。
なぜフリースクールの利用補助が必要なのか
我が子が不登校になると、多くの家庭が収入が減る方向で働き方を変えざるを得なくなります。一方で、フリースクールの月謝は2万円台〜5万円台。決して小さな負担ではありません。
それでも、そこが子どもにとってかけがえのない居場所になることがあります。
朝になると腹痛を訴えていた子が、フリースクールではお腹を抱えて笑っている。
その変化を、私は何度も見てきました。
子どもの観点から言えば、不登校児童生徒の教育機会確保は極めて重要です。
これは家庭だけの問題ではなく、社会全体の問いだと私は考えています。
「授業料が高いのでは?」という声
実際、委員会では次のような発言も残っています。
「フリースクールはやっぱり民間ということで、利益、要はそこを経営していかないかんということなんで、ある程度利益も出さないといけないとか」
つまり、民間である以上、利益を確保するために授業料が高くなっているのではないか、という見方です。
しかし、7年経営してきて感じているのは、利益どころか、借金をしてもなお足りないという現実です。理事の私財を投じて、ぎりぎりで回しているのが実情です。
そもそも、フリースクールに通えるようになるまでには時間がかかります。
そして、元気になったと保護者が判断すれば、学校へ戻っていく。
それは本当に喜ばしいことです。
しかし、売上発生期間の平均は極端に短い。
「利益を上げる構造」ではなく、「持ちこたえる構造」の中で現場は続いています。
さらに、憲法89条では「公の支配に属しない教育の事業に対し、公金を支出してはならない」と定められています。この規定があるため、民間教育への直接補助は簡単ではありません。
だからこそ私たちは、フリースクールそのものへの補助ではなく、フリースクールを利用する保護者への補助に焦点を当てました。
子どもと家庭を直接支える形に絞ったのです。
どうやって予算案に反映されたのか
7年前、松山市とフリースクールの関係は決して良いものではありませんでした。むしろ、市内のフリースクールの歴史的にマイナスからのスタートでした。
「孕石さん、お金の話はもうやめましょうよ」と、立場のある方から言われたことも一度や二度ではありませんでした。
それでも、子どもたちの現実を思えば、やめるという選択肢だけは持てませんでした。
まず取り組んだのは、業界団体をつくることでした。
1団体(エルート)対行政では話にならない。
対話するための器を整えました。
行政担当者のもとへ、そして立場のある方々のもとへ、何度も足を運びました。
行政主催の勉強会や説明会にも、ほぼ参加しました。
行けないときは、団体の仲間が代わりに足を運びました。
中核市規模では、いきなり教育長と話すことは難しい。
しかし、市議会議員に同席していただくことで、道は開けました。
異動があっても、関係値をゼロにしない。
引き継いでくださる方がいる。
その積み重ねの先に、いまがあります。
それを加速させたのが、議会質問です。
松山市議会や委員会で発言された「フリースクール」というワードは、平成8年から数えて延べ129件。
そのうち半数以上が、この3年間に集中しています。
以下は、議会答弁における教育長の発言です。
【令和元年9月】
引き続きフリースクールとの連携等について、研究をしていきたいと考えています。
【令和4年9月】
フリースクールとの連携や子ども総合相談センター事務所との連携をさらに深めることで家庭教育の充実を図るなど、本市の不登校児童・生徒の効果的な支援につなげていきたいと考えています。
【令和5年9月】
令和4年度から、職員がフリースクール等を訪問し、情報交換を行ったり、研修会に参加しています。さらに、5年度からは、同センター事務所が開催する不登校の生徒を受け入れている高校の進路説明会にフリースクール関係者を招待し、連携を強化しています。今後もよりよい支援につなげるため、相互理解のために定期的な情報交換をするとともに、活動内容について意見交換を行うことにより、不登校児童・生徒の支援の充実に向けた一層の連携強化に取り組んでいきたいと考えています。
【令和6年12月】
現在、愛媛県フリースクール等連絡協議会などとの意見交換会や施設訪問を通して施設の運営状況や利用者の状況などをお聞きしているところで、今後は県が実施している支援内容を踏まえて支援について検討したいと考えています。
【令和7年6月】
本市でも、学校以外の学びの場の充実は重要と認識していますので、文教消防委員会の閉会中の調査・研究の提言を受けて、検討したいと考えています。
研究から連携へ。
連携から検討へ。
遠回りに見えた時間も、確かな順序を踏んだプロセスでした。
そしてそれが、ついに結実しました。
正直、想像以上に時間がかかりました。
でもそれこそが民主主義です。

感謝
ここまで来られたのは、当たり前のように私一人の力ではありません。
粘り強く対話に応じてくれた行政担当者の皆さま。
議会で問いを立て続けてくれた市議会議員の皆さま。
共に足を運び、考え続けてくれた協議会の仲間たち。
現場で子どもと向き合い続けているスタッフ。
声を上げ続けてくれた保護者の皆さま。
関わってくださったすべての方に、心から感謝しています。
民主主義は、誰か一人の成果ではありません。
多くの時間と誠実さの上に、今があります。
これから
これからの問いは、個人や企業をどう巻き込むかです。
あなたの寄付は、誰かを助けるという一方向の行為ではありません。
この街の教育を、自分ごととして引き受けるという意思です。
そして個人的には、スクール長のSINITIに、みなさんも賭けてほしい。
こんなに真摯に子どもと向き合う人が、故郷ではなくここ松山で挑戦している。
せっかくなら、この街で輝いてほしい。
みんなでSINITIを囲いこんじゃいましょう!
リターンを選ぶ