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能登半島地震の被災猫たち10ヶ月ぶりに飼い主さんのもとへ。
2024/10/28 10:00
ネコリパブリックでは、1月1日に起こった能登半島地震の被災地で猫たちのレスキュー活動を行いました。
1月10日にはじめて被災地に入り、被災地の現状を知り、自分たちでできることはなにか??を考え、約2ヶ月間、現地にベースを作り、ネコのバスを活用し、被災した猫たちのレスキュー活動を行い、今日までに、約170匹の猫たちをレスキューしました。
被災地で、自宅が全壊や半壊したことで、猫たちと一緒に暮らせない状況になっている被災者の方より、生活の基盤が整うまで猫たちを無償でお預かりするサポートもしております。
被災から10ヶ月。。。
とうとう、3匹のネコたちが家族の元へ戻ることになりました。
10月21日。
岐阜店のスタッフ2名が、朝8時に岐阜市を出発。能登半島へと向かいました。
7月以来の被災地訪問でした。
今回の訪問は、ただの猫たちの移動ではなく、猫たちと家族の絆の強さを目の当たりした非常に意義のある訪問でした。
クッキーの家族と再会
最初に向かったのは、クッキーの家族のお家。
クッキーは、ライフラインが途切れ、急遽、避難を余儀なくされた家族が、一緒に避難できず家に置き去りにされている猫が居るので、なんとか助けて欲しい。とレスキュー依頼があり、大雪の中、他団体さんと、ネコリパスタッフとで、徒歩で現場に向かいレスキューにした子でした。
当時、ご家族は、避難をする際に、クッキーが捕まらず、泣く泣く置いてきてしまったと。
もし、生きているならレスキューをしてもらって、生活の基盤が整うまで、預かってほしいとのことでした。
大雪の中。車ではたどり着けない場所にあった集落。猫たちをさがすと、その家の中にクッキーはポツンとお腹を空かせて生きていました。
半倒壊した家で、残っていたごはんをなんとか食べ生きていたクッキー。
一緒にいた野良猫さん1匹も一緒に保護をしてネコリパブリックへと移動し、ご家族の生活が安定するまでお預かりを約束しました。
クッキーは、スコティッシュフォールド。ただ、お外とお家を自由に出入りしていたために、エイズウィルスキャリアになっていました。
不妊手術もまだだったため、飼い主さんの了承を得てネコリパで手術を行いました。
クッキーをお預かりしてくれたのは、同じネコリパ出身の、エイズウィルスキャリアの猫たちを家族に迎えてくれた里親さんでした。
お家の子と同じように、沢山の愛情を注いで、約10ヶ月の間、クッキーをお預かりしてくださいました。
小さな女の子がいるお家で、クッキーと離れるときは、涙,涙だったそうです。そして、旅立つクッキーに
クッキー幸せになってね。
忘れないでね。。
というお手紙も書いてくれました。
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預りさんからは、たくさんのクッキーのためのお持たせをご用意いただきました。お預かりしたお持たせを持って、クッキーの元のお家に到着すると、そこには長い間、クッキーを待ちわびていたご家族が待っていました。
お父さんもお母さんも、震災の混乱の中でクッキーは本当は亡くなってしまったのでは、と気が気でなかったそうです。
それが、今日、目の前にクッキーが、、、
お母さんの目にはすぐに涙が溢れ、震える声で「クッキー!クッキー!」と何度もクッキーのことを呼んでくれました。
お父さんは、言葉を詰まらせ、ただその場に立ち尽くしていました。
二人の瞳は涙で溢れ、再会の喜びと感動が混じり合っているように見えました。
預りさんへの感謝の言葉が何度も繰り返され、「クッキーを、ここまでお預かりしてくださって本当にありがとうございます。無事でいてくれたことが,何よりも嬉しい。感謝しきれない。と深々と頭を下げられました。
その瞬間、クッキーがこの家族にとって本当に大きな存在だったんだ感じることができました。
被災後、数ヶ月たち、飼い主さんがお家の荷物整理のために、自宅に一時帰宅した際、コタツの中や家の中に、、6匹もの猫の遺体があったそうです。。。
集落ごと全員避難した場所に残された猫たちは、食べるものがなく、亡くなっていたのです。
その話を聞いて、もっとその場に猫たちが残っていたと知っていたらレスキューを続けて命を繋ぎ止めたかった、、と心が痛みました。
猫たちは、たとえ野良であっても人間がいる場所でないと生きていけない動物です。今回の震災のように集落ごと避難をして人がいなくなった場所で、野良猫たちは生きていけない。。。厳しい現実を知ることになりました。
ネコリパでもできうる限り、集落ごと避難した場所や、餌やりさんがもういない場所の猫たちをレスキューしてきましたが、すべての命を救うことはできないのだと、、悲しく悔しい想いでいっぱいになりました。
クッキーも、もし私達がレスキューできなかったら、確実に亡くなっていたのだと思うと、奇跡的に保護をすることができて良かった、、と思いつつ助けられなかった猫たちのことを心が痛くどうしようもない感情に包まれました。
クッキーは、血統書が残っており、ほんとの名前は
「フラワーエンジェルゲラニウム」
って言うんだ!ということが判明しました。あまりの名前のギャップに少し笑ってしまいました。
今回のことを経て、飼い主さんは、完全室内飼育を確約していただき、脱走防止柵なども準備していただきましたので、クッキーは今後、ずーっとお家の中で暮らすことになります。
クッキー、これからはずーっとおじいさん、おばあさんと一緒に幸せな日々を送ってね。
しましっぽ、家族の絆
次に訪れたのは、しましっぽの家族の元。
被災地の一部の道はまだ補修されておらず、しましっぽのおうちに向かう道も車で通れるのは、途中までで、通行止めとなっていました。
何とか歩いて家に辿り着き、家に入ると、なんと、飼い主さんとお父さんが手作りで立派なケージを用意していくれていました。
そのケージを見た瞬間、しましっぽに対する深い愛情と、どんな困難にも負けず待ち続けた家族の絆が感じられました。
最初は少し警戒していたしましっぽも、家の匂いを思い出したのか、徐々にその顔つきが変わっていきました。
表情が和らぎ、少しずつ安心した様子に。。
ご家族もその変化に気づき、目には涙を浮かべ、「預りさん、本当にありがとうございます」と、何度も何度も繰り返される感謝の言葉に、こちらまで涙が出そうになりました。
ご家族が、しましっぽとの再会をいかに待ち続けていたのか痛感しました。
そして、ご家族の希望が、ようやく報われた瞬間だなーと感じました。
メロス、帰り道の果てに
メロス(くろぽん)を届ける道のりは険しく、車の窓から見える景色は、被災してから長い月日が経つのに、道や崩れた家などはそのままな状態でした。
しかし、目的地に到着し、ドアを開けると、待っていたのは涙を拭いながら喜びを抑えられないお母さんでした。
くろぽん、お帰り!」と震える声で迎えてくれました。
その他の家族全員も、くろ!くろ!」と嬉しそうに呼びかけると、メロスはまるで「ただいま!!」と言わんばかりに、しっぽをピンとたてて、堂々と家の中を歩いて、いつものメロスがいたお部屋に入っていきました。
その、尻尾が,ピンと立った後ろ姿には、自分の居場所に戻ってきた安心感と、家族に会えた嬉しさ、そして、これからの新しい日々への期待が詰まっているように感じました。
震災後、心の傷と未来の不安
震災から10ヶ月が経ちました。確かに、道や建物の修復は進んでいますが、未だに多くの通行止めや倒壊した家屋が残っています。
そして、それ以上に感じたのは、被災地の人々の心に深く刻まれた傷がまだ癒えていないということ。「震災後、夜は怖くて眠れなくなった」という方もおられました。
もう1匹お預かりをしていた猫、ヘルミの飼い主さんともお会いしました。
ヘルミの飼い主さんは、地震後の水害でまたお家が被害にあい、ヘルミを戻してもらっても、ヘルミを幸せにしてあげることができない。。
新しい家族のもとで幸せになって欲しいと、ヘルミを私たちにお任せしてくれることになったのです。
それを聞いたヘルミの預りさんが、ヘルミの写真がのったキーホルダーをお土産としてお渡しくださいとスタッフに託してくれました。
預かりさんからのお土産をお渡しすると、ヘルミの飼い主さんは、涙を流しながら「本当は一緒に暮らしたいけど、安心した環境で幸せにしてあげられない」と語られました。
その言葉には、愛する猫への深い愛情と、現実との辛い葛藤が詰まっていました。
浜きび、浜ちゅるちゅるの未来
今回の被災地訪問の際、もう1件お伺いをする場所がありました。
保護依頼で保護をした浜きび&浜ちゅるちゅるの、2匹の餌やりさんとの話し合いです。
お外でずっと餌やりをされてきた方でしたが、今回、浜きびと浜ちゅるちゅるの完全室内飼育をお約束してくださることになりました!
脱走防止柵も設置してくれます。
2匹は、これから新しい家庭での生活に向けて、次回の被災地訪問の際に、二匹を移動し、トライアルをしてもらうことになりました!
被災地では、中外飼いが当たり前だったり、外でだけ餌をやっているというのが当たり前でしたが、一度、私達が保護した子たちは、完全室内飼育をお約束していただくことを返還条件としてお返ししています。
何ヶ月もネコリパや預りさんのお家で完全室内で過ごしてきた子たち、もう二度と危険なお外での生活をさせないことをお約束いただけたことは本当に嬉しく思います。
徐々にではありますが、新しい飼育環境の整備を、被災地でも広げていけたらと考えています。そして、今後も精一杯のサポートを続けていきます。
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今回、再会と感動が詰まった数々の瞬間に、ネコリパブラックは立ち会うことができました。
震災という大きな試練を乗り越え、再び愛する猫たちと家族が一緒に過ごす瞬間、その喜びと感謝の気持ちがどれほど大きなものであったか。
猫たちが無事に家に戻り、新たな生活を始める姿は、被災地の人々にとっても、そして、被災地で猫たちのレスキューの活動をしてきた私たちにとっても、大きな希望の瞬間でした。
どんな困難にも負けず、待ち続けた家族と猫たち。
私たちが届けたのは、ただの再会ではなく、家族の絆そのものでした。
その絆が、これからも続いていくことを、心から願っています。
まだまだ、被災地での活動は必要だと感じています。
今後も、スケジュールをたて、被災地の猫たちや、猫たちの家族に寄り添えるような活動をしていきたいと思います。
被災地でレスキューした170匹の猫たち。
被災地で保護したすべてのネコは、こちらのデータベースで公開しています。
https://www.sap.or.jp/protection/
徐々に、新しい里親さんが決まっています。ネコリパ東京シェルターにも多くの被災地の猫たちがレスキューされ移動し、家族と出会うことができています。
この被災地支援の活動にも、やはり、「シェルター」の存在は必要不可欠です。被災地でレスキューした子たちの健康状態は、震災から日がたつにつれ、非常に悪い状態になっていきました。
飢餓状態、脱水状態、猫風邪など、保護した直後から、治療が必要な子たちばかりでした。そういった治療を行う場所として、シェルターが必要です。
様々な保護猫活動を広げる中で、シェルターという場所の重要性を痛感するのです。
どうか、東京シェルター移転のための、クラファン、引き続き応援拡散よろしくお願いいたします。
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