猫の殺処分ゼロ
ネコリパ東京シェルター存続の危機!都内に中古一軒家を購入改装し猫助けを加速したい
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シェルターで病気と闘い、幸せを勝ち取った片足の猫ブレンダ
2024/11/7 22:28
本日は、ネコリパハウススタッフ 比嘉から、片足で大阪で保護された猫「ブレンダ」のお話をお届けします。
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FIPのなんと多いことか…
ひと昔前なら不治の病と言われていた「猫伝染性腹膜炎」=「FIP」
今では効果が期待できるお薬がいくつか出てきて、投薬治療により寛解する猫が増えました!
そのお薬もまだ臨床結果が出揃っていないので、何年後かに何らかの副作用が出てくることも考えられると言われています。
しかし、ご飯を美味しく食べられない…熱があって動けない…お腹が痛い…
そんな今まさに苦しんでいる猫たちが、辛さから解放されて少しでも長く生きられて、里親さんと一緒に幸せな時間を過ごせるのなら、私達ネコリパブリックは投薬治療をしてあげる選択をします。
野良猫時代の大変な経験をしてきた猫たちが、お腹いっぱいご飯を食べられるように、暖かい場所で安心して眠れるようにしてあげたいのです。
実際、投薬を開始すれば1週間足らずで食欲が戻り、今までのような元気な状態に戻るのです。
FIP寛解のためには、異変に早く気付く事が大事!
様子を見ていては手遅れになるかもしれない。
投薬は早ければ早いほど体へのダメージが少なく回復が早いです。
私が今まで出会った中で、最初はサンゴ、そしてブギー。
ブギーは投薬が間に合わず、残念ながら虹の橋へ行ってしまいました…
すでにお店デビューをしていた、きずな、くま。
仲良しのななちきと一緒に、これからお店デビューをしよう!というところでジェリー。
里親さんが決まり、トライアル中だったボク。
そして「ブレンダ」
ブレンダは大阪で保護された野良猫集団の内の一匹でした。
当時シェルター史上最多の9匹が、そこの現場から一気に移動してきました。
ブレンダ、ブランドン、ケリー、ディラン、スティーブ、バレリー、クレア、ドナ、アンドレア
お気づきの方も多いはず…
そうです!みんな「ビバリーヒルズ青春白書」の登場人物から名付けられた子達です。
彼らは私がスタッフとしてネコリパの一員になってから、間もなくして東京シェルターへ移動してきたので、ほぼ同期のシェルター仲間です。
彼らは長く野良猫生活をしていた為、人間は敵!
人馴れはもちろんしておらず触るなんてもってのほかでした。
ブレンダはケリーと同じケージで、人間がいる間はじっと動かずひっ付いて過ごしており、まぁ…初めての場所が怖くて、空気を読まず話しかけてくる人間も怖くて、ケリーを隠れ蓑にしていたり、されていてり…だったのかもしれませんが、寄り添い合う可愛い姿を見せてくれていました。
右手の先は保護当時から無く、事故か怪我か生まれた時すでにかは分かりません。獣医さんの見解ですと後天性のものだろうとのこと。
それでも欠けている右手で猫砂をかく姿が健気でした。
人間は嫌いですが猫は好きで、ケージの側を通る猫に手を伸ばしたり、話しかけたりもしていました。
触れない、シャー!シャー!、猫パンチ炸裂、時に噛みつき攻撃もしかけてくる、The 野生 だったので、お店デビューには時間がかかり、半年以上シェルターで過ごしたでしょうか。
ようやっとデビューを果たし、怖がりさん用の静かなお部屋で里親さんを待っていましたが、食欲が無くなり緊急通院。
そこでFIP発症と診断されました。
またシェルターへと戻り、毎日の投薬治療がスタートしました。
イヤやー!怖いっ!近付かんといて!と鳴き叫ぶブレンダ…(大阪出身)
我々も嫌がるブレンダを見つつ、心が折れそうになりながらも、ブレンダの為!と心を鬼にして投薬してきました。
その時の辛さは今も忘れられません。
本当に可哀想でした。
投薬、闘病を経て寛解を迎えるまでには、早くてもおよそ6ヶ月間かかります。
ブレンダはその治療を1年以上続けて、健康な他の猫と変わらない生活が送れるようになりました。
(今はその時のお薬より、猫も人も楽な方法で投薬できるものに代わりました。)
ひとまず寛解となりお店へ戻った矢先、また食欲不振とさらに黄疸が出ていて、前回よりひどい状態でシェルターへ帰って来ました。
何らかの不調で食べていない日が続いたせいで肝臓がダメージを受けてしまい、自力ではもうご飯を食べられないくらいに弱ってしまっていました。
数日入院し、シェルターでもケアできるようチューブフーディングにしてもらい、鼻から胃に入れた管から1日4回〜5回の強制給仕と投薬をしました。
この時は弱り過ぎていて、人間が近付いても抵抗する力も無かったようでした。
もう自力でご飯を食べる事はできないのだろうか…
と、人間側は心を痛めつつ毎日のケアを続けた結果、ちょっとずつ自力でご飯を食べてくれるようになったのです!!
嬉しくて嬉しくて、食べられるものをたくさんあげました。
結果、普通体型むしろ小柄なブレンダは、むっちりセクシーボディへとなってしまいました
が!ちょっと蓄えがあった方がなんか安心!肉付き良い方が可愛い!
人間側はそんな言い訳を付けつつ、特別なご飯とおやつを献上しました。
諦めない治療により、今回も見事に復活を果たしたブレンダ。
何よりブレンダ自身が、ここで気張らな女がすたるわい!(大阪出身)と、諦めなかったからだと思います。
しかし、はなから人間大嫌いのブレンダ。
毎日、無理やりの投薬や点滴で、さすがにもう人間の事を大大大嫌いになってしまったか…と思われましたが、体の調子が良くなると心にも余裕ができるのか?!触られても威嚇をしなくなり、むしろ気持ち良さそうに撫でられるようになりました!!!
首周りのカキカキも出来るようになり、お尻ポンポンも好きで、テンションが上がりお腹をコロンと見せる事も!
調子に乗ってお腹をモフろうとすると、我に返り引っ叩かれたりしました…実に猫らしい猫の反応です。
もうすっかり人馴れをしたブレンダ!
しかしお店に戻ったとしても、他の猫がたくさんいる環境だとストレスでまた調子を崩すかもしれない不安があり、シェルターで里親募集をしようか…となっていた時、ちょうどシェルターへ帰ってきていたラン(♂)という子と、トントン拍子に同じお家へ迎え入れられる事となりました。
シェルターで撮られた写真が199枚
お店で撮られた写真が31枚
圧倒的にシェルターにいた時間の方が長かった…
その長かったシェルターでの闘病生活をずっと見続けてきて、人間側も辛い思いをしました。
それ以上に辛かったであろうブレンダ。
生まれてから、お外生活で食べるものにも困り、虐待の恐れもある危険な場所で大変な思いをし、保護されても二度も命の危険にさらされて、今まで壮絶な猫生だったブレンダ。
ずっとのお家と家族を手に入れる事ができ、これからの猫生は確実に幸せになれると確信しています。
本当に心から「おめでとう!」を言ってブレンダの卒業を見送りました。
様々なバックボーンの保護猫たち。
その誰もが猫生のひとときをシェルターで過ごし、シェルターで治療し、シェルターでケアし、ずっとのお家につながるまで見守ってきています。
ここがあるから、いつ何があっても大丈夫だよ!
と、猫たちの支えになる場所。
縁の下の力持ちとはちょっと違いますが、シェルターという土台がなければ、譲渡できる猫の数が今までのようには保てないでしょう。
これからも不幸な猫たちを幸せにするために、土台を支えるシェルターの存続のために、皆様どうかクラウドファンディングにご協力をお願いいたします。
いつか【殺処分ゼロ】となる日が来ることを願って。
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