猫の殺処分ゼロ
ネコリパ東京シェルター存続の危機!都内に中古一軒家を購入改装し猫助けを加速したい
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京都から来た京ちゃん。多拠点があるからこそ治療の経験値があがり助けられる命
2024/11/8 21:30
今回の活動報告は、ネコリパハウスで病気で戦った猫たちのお話を、東京マネージャー内川からお届けします。
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お茶の水店在籍の黒猫京ちゃんは2015年に京都の保護主さんのお家で複数保護されたうちの1匹でした。
現在ネコリパブリック谷中店にいる長ちゃん、短ちゃん、そしてネコリパハウスでFIP治療中のちびちゃんと同時に保護されました。
保護主さんのお宅では飼育することが難しく京都の保護団体さんに預けていましたが2019年に破綻、その後知り合いのお家でお世話してもらっていましたがなかなか里親を見つけることが出来ず、2021年11月にネコリパブリックにやってきました。
京都から来たので京ちゃん。
京ちゃんをはじめ、ちびちゃん短ちゃん長ちゃん、みんな人馴れしておらず、お店に入店してからもキャットウォークの上にいることが多かったのですが他の猫たちがお客様と遊んだりおやつをもらったりする姿を見て少しずつですが人との距離感が短くなっていきました。
時々、極一部の人間なら触れるようになってきた京ちゃん。
そろそろ里親希望のお声かけがあるといいな、と思っていた矢先、なぜか急に食欲が落ちて嘔吐が始まりました。
鼻水やくしゃみなど風邪の症状は無く、熱も無さそう。長年のお世話の経験から感染症ではないと感じ、すぐにお店から高円寺にあるシェルター、ネコリパハウスに移動し動物病院も受診したところ腎臓がかなり悪いことが判明しました。
右側の腎臓はかなり萎縮しており、すでに数年前に何かの原因(おそらく尿路結石)で機能しなくなってしまったようです。
左の尿管は拡張しており石が詰まっている可能性がありました。
翌日には症状は急激に悪化し、ぐったりして元気のない京ちゃん。
さらに詳しい検査をするため医療センターで診てもらったところ腎臓の中にかなりの数の石があり尿管にも石が詰まっていると診断されました。
腎臓の数値を測るBUNという数値も医療センターの先生が今まで見たことがない数値で生きていられることにとても驚かれていました。
この数値のまま手術を行うと麻酔に耐えられずに亡くなってしまうことは明らかでした。
まずできることとして腎臓に腎ろうと呼ばれるチューブを入れておしっこを体の外に出すこと。
その後腎臓がまだ機能していればおしっこが作られるが作られない場合は腎臓が動いていないため緩和ケアしかありません。
また処置をしないと急変する可能性がとても高い、今夜にでも亡くなってしまうかもしれないと告げられました。
腎ろうチューブの処置、その後の入院など最低でも15万円の費用がかかるとの説明もありました。
手術をするようであれば合計100万円近い費用がかかるとも。。。
保護猫活動をしているとその費用のほとんどは医療費です。あっという間にお金が溶けるように消えていってしまいますが猫の命には変えられません。
緊急カンパという皆さまからのご協力のもと治療に専念することが出来ました。
すぐに腎ろうチューブの処置をしてもらい様子を見てもらったところ、無事におしっこが作られていることがわかりました!
京ちゃんの腎臓はまだ生きてる!助かるかもしれない!希望の光が見えた瞬間でした。
しかしトントン拍子にうまくはいかず、腎ろうチューブを抜いてもおしっこが流れてくれれば手術の必要はなかったのですがやはり石が動いて再度詰まってしまいました。
しかし京ちゃんの腎臓はまだ片方機能している、そう確信していたので先生と相談して尿管の石を取る緊急手術が行われました。
猫の尿管は太いところでもだいたい1.4㎜ほどの太さしかないそうです。人間は5㎜〜1㎝程度。
かなり難しいこの手術ができるのは近隣の病院ではこちらの医療センターだけでした。
手術中、何度か血圧が下がり危険な状態になったそうですがなんとか踏み止まってくれた京ちゃん。
京ちゃんの生命力の強さ、そして先生の素晴らしい技術のおかげで手術を乗り切ることが出来ました。
手術は無事に終わりましたが腎臓の中にはまだ石がゴロゴロたくさんあり、それらが落ちて再度尿管が詰まる可能性があるそうで今後も毎日の点滴、ケアなどが必要となってきます。
予断を許さない状況下でしたが手術から6ヶ月、京ちゃんは療法食や毎日の点滴、サプリを飲んで今も元気で過ごしてくれています。
毎日お膝に乗せて点滴を行っているためか触られることもかなり抵抗が無くなってきたようでスタッフやボランティアさんに撫でられると気持ち良さそうな表情も見せてくれるようになりました。
ネコリパブリックでは保護猫1匹対して、治療をして完治する可能性が無ければ猫自身が穏やかに過ごせるように緩和ケアを行います。
治療して完治、幸せになれる可能性があるのであれば諦めず徹底的に治療を行っています!
また岐阜のシェルター、ちびびの森をはじめとして各地で多くの猫が闘病しています。
全国の拠点で行っている治療方法をスタッフ間で共有することで医療知識を向上させ、より猫にとって幸せに過ごせる方法を探しています。
ひとつの拠点だけでは諦めていたかもしれない病気も他の拠点のスタッフの経験を元に助かった命も多いです。
保護猫カフェは不特定多数の方が出入りする場所です。店内では毎日の点滴や投薬などのケアがどうしても難しいです。
でも京ちゃんのように毎日のケアが必要な子はたくさんいます。
静かで落ち着いた環境、ゆっくり安心できるスペースがある場所でしっかり治療に専念してもらうためにも猫たちにとってこのシェルターは大きな意味を持っていると感じています。
保護猫だからと言って治る可能性がある病気を諦めることなく、全ての猫を幸せにするためシェルターを継続させてください!
皆さまのご協力、何卒よろしくお願いいたします。
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