【もっと良くなるはずだったのに、、、】

これは、青年海外協力隊として現地の患者さんを診たとき、強く感じたことです。

日本と違い、ベトナムではまだまだリハビリテーションの歴史は浅く、リハビリを十分に受ける事の出来る患者さんは少ないのが現状です。

例えば、こちらの患者さんですが、足の骨折後に手術をしましたが、術後数か月リハビリを受ける機会がなかったため、膝が30°以上曲がらなくなっていました。

ここまで膝が固まってしまうと、リハビリだけではどうする事も出来ない現状がありました。

またこちらの患者さんは脳卒中後の患者さんで、2,3か月ほど経った方です。

リハビリを受ける機会はあったものの、運動量が十分ではなく、まだ一人で起き上がる事が出来ません。

私の経験的には、このような患者さんであれば、今の時期であればもっと自由に動く事ができたはずです。

このような患者さん達を一人でも減らしたい思いで、2024年に再度ベトナムに渡航し、何か現地で出来る事はないかと活動を始めました。

はじめまして

ご興味をもっていただき、ありがとうございます。

理学療法士の北川大和(きたがわやまと)と申します。

私は、2016-2018年までベトナムのソンラ省という町で、現地の病院のスタッフに日本のリハビリの知識・技術の伝達を行ってきました。

勉強会開催の様子

患者さん向けの自主トレーニングポスター作成の様子

早期のリハビリテーションの必要性の啓蒙動画作成

上記のような活動を2年間行い、2018年に帰国しましたが、まだまだリハビリの必要性がある事を感じていました。

そうした中、2024年にJICAから紹介を受けた【ボーダレスアカデミー】というプログラムに参加した事をきっかけに、再度この問題に本格的に取り組みたいと思い、現地での活動を決意しました。

ボーダレスアカデミーでの活動

ボーダレスアカデミーインタビュー記事：

https://academy.borderless-japan.com/news/15th_interview2/

ベトナムのリハビリの現状

日本でもリハビリを受けたことがある人はそこまで多くはないと思いますが、簡単に日本とベトナムのリハビリの現状を比較してみたいと思います。

2024年時点のデータでは、人口約1億2,300万人の日本に理学療法士は約22万人。一方、人口約1億人のベトナムには、多く見積もっても3,500人程度しかいないと言われています[1-5]。

これは人口比で日本の約50分の1であり、理学療法士の総人数も今から43年ほど前（1982年頃）の日本とほぼ同水準です[2]。

また専門家の人数だけの問題ではなく、ベトナムの高齢化のスピードは日本よりも早く、それに伴い患者さんの数も増えてきており、需要に対して供給が追い付いていない現状があります[6,7]。

ベトナムでは理学療法士は人気がない？

当時は日本の知識・技術を現地の人に出来るだけ多く伝えていけば、ベトナムのリハビリ環境は変わるはずだと信じていました。しかし2年の活動と昨年の現地調査を経て、それだけでは不十分だと痛感したのです。

少しデータは古くなってしまいますが、ベトナムの療法士の増加率はそこまで高くなく[7]、言い換えると、【理学療法士を目指す学生が少ない or 離職率が高い】事が分かります。

現地で実際に働き、色々な人にヒアリングしたからこそ、分かるのですが、以下のような理由があると思います。

1. 給料が平均と比較しても少なく、都会でも日本円で6万円程度
2. 国立、省立の病院に入職するためにも費用がかかる(場所によりますが、私の任地だと初任給の60倍程度の金額)
3. リハビリを行える時間が日本と比較して少なく、30分程度しかない
4. 伝えた日本の技術を行いたくても、一般的なリハビリの点数より、温熱などの機械を使ったリハビリの点数が高いため、そちらを優先しないといけない事がある

これらのような、

【給料】と【制度】

の問題もあるからこそ、なかなかモチベーションがあがらず、入職後も他の仕事に就いてしまう人もいます。

このプロジェクトで実現したいこと

こうした課題を踏まえ、まずは現地の理学療法士が安心して働きながら学び続けられる「環境づくり」が不可欠だと考えました。

その第一歩としてリハビリクリニックを設立し、理学療法士の労働環境と患者さんが適切なリハビリを受けられないという双方の問題を同時に解決したいと思っています。

さらに、そこで得た知見を活かし、日本のリハビリに関する知識・技術を現地の病院や医療学校へ広める事で、最終的には、

【ベトナム全土にいる患者さんが適切なリハビリを受けられる】

そんな未来を目指しています。

そうして、2024年10月より現地のベトナム人のパートナーの協力のもと、会社設立、物件の契約まで済ませて、いつでも稼働が出来る準備を整える事が出来ました。

現地のパートナーの方との写真

クリニックの内観

しかし、ここまで準備は整ったのですが、

正式に医療施設としての登録を済ませそうとすると、早くても4～6か月以上は時間がかかる

事が分かりました、、、

周りからは、

• ベトナムでは無許可でやってる人も多いし、気にせず営業してもいいのでは？
• 医療施設ではなくて、マッサージ店としてオープンしたら問題ないよ！

とアドバイスをいただく事もありました(むしろそうするのが普通だと、、、)。

しかし医療施設としてオープンしないと現地の理学療法士を雇ったとしてもその人たちが開業免許を取得できない、また患者さんからすると保険が使えない、という問題があります。

なので時間がかかってもいいので、現地の理学療法士と患者さんのために医療施設としての登録を済ませたいと考えています。

ハノイのリハビリ関係者との写真

しかし、そうすると、実際問題としてその間の賃料・家賃もかかりますし、医療施設の登録もその道のプロにお願いをせざるを得ず、費用に少し問題が出てきております。

そのため、今回クラウドファンディングをする決意を致しました。

リターンについて

いただいたご支援はすべてベトナムでの活動資金に充当し、リターンは「感謝のメッセージ」という形でお届けしたいと考えています。

その代わり、これからベトナムの医療を少しでも良くする活動を、末永くお届けしていき、支援していただいた皆さんに、このクラウドファンディングに参加して良かったと思っていただけるよう活動して参ります。

応援メッセージ

Hưngさんは青年海外協力隊時代からの付き合いで、自身でもクリニックを経営し、数多くの患者さんを助けています。

Viet Anhさんはハノイで知り合い、現在私のビザやクリニック申請など幅広くサポートしてくれています。

山川さんはボーダレスアカデミー経由で知り合い、現在ハノイにも事務所を構えておられます。山川さんの会社概要：https://www.acxess-is.com/

橋本さんは、 私と同じく保健医療分野でご活躍されている方で、今回ご縁をいただきました。

スケジュール

4-5月 労働許可証、ビザ、現地の医療免許の申請

5月31日クラウドファンディング終了

5-6月 医療施設の登録開始

7-9月 リハビリクリニック正式オープン

ー目標金額の内訳、具体的な資金の使い道

テナント賃料（約15万円×6か月分 ※水道光熱費含む）：90万円

医療施設登録の申請代行費用・関連人件費：66万円

クラウドファンディング関連費用：23万円

医療器具購入費(平行棒、全身鏡、筋模型、トレーニング機器、現地の医学書など)：20万円

家賃(約3万円×6か月分※現地生活費含む)：18万円

広告費3か月分(facebook広告：約3万円×3か月、現地の広報誌掲載費用：約1万5000円×3か月)：約13万円

＜募集方式について＞

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

この数か月の中でも、自分がやらなくてもいいのでは？と考え、何度も諦めて日本に戻ろうと思いました。

しかし、その度にベトナムの理学療法士の方や患者さん、また現地の日本の方から温かい励ましをいただき、なんとか続けてこられました。

日本語訳：大和さん、本当にありがとうございます！あなたの資料を参考にして患者さんを治療したところ、とても効果がありました。次回、大和さんがベトナムにいらっしゃる際には、ぜひソンラ省に立ち寄っていただき、ご飯をごちそうさせてください！

ベトナム人理学療法士の方からのコメント

日本語訳(一部抜粋)：昨日から今日にかけて、手のひらをしっかり開けるようになったのよ。こうして指を広げられるの。それと、(親指を)直角くらいに曲げるところ、前はここまで曲げられなかったんだけど、今はこうやって下までしっかり曲がるの。この直角の部分が手の動きにかなり影響していて、可動範囲がずいぶん変わったみたい！

ベトナムの患者さんからの声(脳卒中後の手のリハビリ)

現地の日本の方からのコメント(膝に対してリハビリを実施)

最後になりますが、この活動を通して自身のクリニックの患者さんに適切なリハビリを届けるのはもちろん、そこで得た知見を惜しみなくベトナムのリハビリ関係者と共有していき、より良いリハビリテーションのあり方を考えていきたいと考えています。

そのためにも、

ベトナムの患者さんと理学療法士の未来を変えるクリニック

を作り、以下のようなソーシャルインパクトを生み出したいと考えています。

もしよろしければ、ここまでお読みいただいた方には、

【いいね】ボタン

を押していただけるだけで、とても励みになります。

それではどうぞ何卒宜しくお願い致します！

※補足

ベトナムでは2024年1月より、コメディカルによる開業が認められており、外国人でも現地の国家資格の申請をすることで開業が可能となっております。

支援の行い方

①リターンを選択する

【PCご利用の場合】ページを上にスクロールし、画面右側にあるリターンのいずれかを選択する

【スマホご利用の場合】こちらの文章からさらに下にスクロールして表示されるリターンからいずれかを選択する

②支援金を確認する

選択した金額にシステム利用料が上乗せされた金額が表示されます。金額に間違いがなければ、「情報入力画面へ」というボタンを押す。

※上乗せ支援という箇所がありますが、0円のままで問題ございません。もし追加の金額を支援いただける場合のみ、ご入力をお願いします。

③こちらのサイト(for good!)にログインをする

【はじめてのご利用の場合】「新規登録(無料)」ボタンを押した後、メールアドレス、パスワード、ニックネームを、お手数ですがご入力ください。

【各種サービスを用いたログイン】Google・LINE・X・Facebookアカウントのログイン情報の入力をすることでも次の画面に移る事が可能です。

④支払い方法を選択する

・クレジットカード (日本で発行されたもの)

・銀行振込 (登録したメールアドレス宛に「【For Good】《必ずご確認ください》銀行振込のご案内」という件名のメールが届きます)

どちらかを選択した後、「確認画面へ」のボタンを押す。

⑤入力内容を確認する

内容に問題がなければ、「この内容で支援する」ボタンを押す。

※ 詳しくはこちらのURLをご参考下さい。

https://for-good.net/help/%E6%94%AF%E6%8F%B4%E8%80%85%E5%90%91%E3%81%91/%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%96%B9%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/1