アートと社会をつなぐ
アートと社会をつなぐ挑戦!ポートランドで学ぶソーシャル・アート実践




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2025/4/18 13:20
クラウドファンディング達成のご報告と御礼

みなさま、本当にありがとうございます!
本日、4月18日をもって、クラウドファンディングの目標を無事達成することができました!
この18日間、たくさんの方がページを訪れ、
お時間をとって読んでくださったこと、
応援の言葉を寄せてくださったこと、
SNSでシェアしてくださったこと、
そして、お忙しい中にも関わらず個別のメッセージにご返信してくださったこと——
そのひとつひとつが、かけがえのない支えでした。
🌿52人の応援 – 活動を通して出会ったすべての人へ
初めて、公の場で作品を発表してから20年余りになります。
その間、国内外での活動を通じて、
制作の現場で、展覧会で、滞在制作で、ワークショップで——
実にたくさんの方々と出会ってきました。
さまざまな場面で出会った人々の言葉やまなざしが、どれほど私の原動力になってきたことか、数えきれません。そして今思えば、そこで出会ったすべての人が、どこかで「表現」や「アートの力」を信じてくれていたのだと。だからこそ、私はここまで歩いてこれたのだと感じています。
今回のクラウドファンディングでは、 52名の方々がご支援くださいました。
この数は、単なる数字ではありません。
表現を続けてきた時間と、その中で築かれてきたつながりの証だと、私は感じています。
🪞Retroactive Claiming ―「意味を与えなおす力」
昨日、今回の渡米に関して全面的にご協力くださっているポートランド在住のアーティスト、Midori Yamanakaさんとミーティングを行いました。その中で印象的な言葉を教えていただきました。
それが、
"retroactive claiming(レトロアクティブ・クレーミング)"。
この言葉は、もともとは法律や行政の分野で、「過去にさかのぼって権利や主張を適用する」といった意味で使われます(たとえば retroactive pay=さかのぼって支払われる給与、など)。
しかし、この言葉は近年、アートやフェミニズム、記憶の再解釈の文脈でも、比喩的かつ創造的に使われるようになっています。
🎨アートにおける Retroactive Claiming
アートの世界では、
「過去の経験や出来事に、現在の視点から新しい意味や価値を与え直すこと」
としてこの言葉が用いられます。
それは単なる「振り返り」ではなく、
- 当時は曖昧だった出来事を、今の眼差しで捉え直し、
- 無意味と思っていた体験に、新たな意図や意義を見出し、
- 見過ごされてきた声や記憶に光を当てる
——そんな経験を捉え直す創造的なプロセスです。
とくにフェミニズムやマイノリティの文脈では、語られてこなかった日常や労働、感情を取り戻す行為として実践されてきました。
💡私にとっての Retroactive Claiming
私は、学部を女子美術大学で学びました。
女性に美術教育の機会を切り開いてきた、歴史ある学校です。
その理念や存在意義は、当時から今に至るまで、変わらず素晴らしいものだと感じています。
けれど、正直に申し上げると、在学当時は「女性だけの空間」に対して、どこかうまくなじめない気持ちや、自分らしさを見失いそうになる瞬間もありました。
卒業後、私は多摩美術大学の大学院に進学し、新しい出会いや実践を通じて、ようやく自分らしく表現できる場を見つけていきました。
ですが、振り返ってみれば、女子美での日々にも、一緒に制作に励んだ大切な仲間たちがいて、共に笑い、悩み、支え合った、かけがえのない時間があったことに気づかされます。
そして今回、クラウドファンディングを通じて、かつての友人たちがこのプロジェクトに強く共感し、力強く応援してくれました。
今、私は子育てやケアのある暮らしを含め、表現を続けるすべての人が自分らしく存在できる社会とは何かを問いながら、活動を続けています。
そんな今の私にとって、「女子美で学んだこと」の意味が、あらためて深く胸に迫ってきます。
retroactive claiming(意味を与えなおすこと)とは、こうして、かつての自分が抱えていた感情に、今の自分の視点から、新たな意味や光を与えることなのだと思います。
過去を無理に美化するのではなく、時間と経験を重ねた今だからこそ、ようやく自分の視点で受けとめ、理解できるようになったのだと思います。
🔭未来に向けて
「すべての経験には意味がある」
——よく耳にする言葉ですが、私はそこに、こう付け加えたいと思います。
“意味を与える力は、いつも私たち自身の中にある。”
過去も、未来も、今この瞬間から再構築できる。
私はこれからも、自分の創造性を信じて、表現の旅を歩み続けます。
そしてこの過程が、誰かにとっての希望や光、勇気のかけらになれたなら、これ以上のことはありません。
皆さまの想いと力に支えられ、目標を無事達成することができました。
本当にありがとうございます。
クラウドファンディングは、4月30日まで続きます。
今後の活動をさらに充実させていくために、ご支援・シェア・応援を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
心からの感謝を込めて。
渡辺望
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