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ちゃんちき堂のてつ
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2025/12/16 20:00
【九か月ぶりの能登入りー一日目】
12月14日（日）青梅も朝から冷たい雨。
かおりさんに河辺駅まで送ってもらって、早朝4:10の羽田空港行きのバスに乗って久しぶりの能登を目指しました。
前回は3月だったからあっという間に9か月の日が過ぎていて。
その間に、cafeころんはリニューアルオープンし、能登の物産の常設コーナーが開設され、11月には能登とつながる夕食会が開催されました。
この能登とつながる夕食会で出た利益を、能登は穴水町の甲地区に作られようとしている「甲駅食堂」のリニューアル資金の足しにしてもらうこと。
そして、毎月一度開催されている復興カフェへの参加。
目的はこの2つでした。
といいつつ、もう一つ。
東京ドキュメンタリー映画祭でグランプリを獲った「なれのはて」の監督で、ちゃんちき堂のザ・ノンフィクションの映像を撮ってくれた粂田さんが、青梅から能登までをドキュメンタリー映像として残したいと言ってくれて、今回同行取材も敢行したのでした。
9時半くらいの飛行機なのに6時半には着いちゃったから、ずっと読みたかったけど時間がなくて読めなかった本をぱらぱらとめくりながら空港で3時間。
朝からビールとか呑んじゃって、すでに旅を満喫しつつあるぼく。
搭乗ゲートで粂田さんと合流し、甲の復興団団長の東井さん、そして甲駅食堂の設計を手掛ける高池さん達と合流して離陸です。
当日は東京も雨だったけれど、能登は暴風雨予想で着陸できなかったら引き返すって放送が流れててドキドキしたけど、無事に着陸して東井家三男で栗農園を継いだ克仁さんのお迎えで甲の公民館に到着しました。
久しぶりの甲だったけれど、復興団の方々に迎えていただいてほっと一息。
前回来た時にぼくの本を読んでくれたおばあちゃんと握手したり、cafeころんのお味噌汁や味噌プリンの原料になっている甲味噌を作ってるおばあちゃんと出会うことができて感激したりと大忙しの中、シフォンも食べてもらえて、そして能登とつながる夕食会の報告をすることができ、無事に義援金をみんなの前でお渡しすることができました。
その席で
「おれの獲った貝を送ったるから使ってくれよ」
とうれしい申し出をいただいたりして、復興カフェをぼくも楽しみました。
ただ、一人のおじいちゃんが奥さんと一緒にいらしていて、本を買ってくれたのデス。
「おれもうつ病になっちまってな」
って。
「どうすりゃいいと思う？」
という相談になかなか答えることができなかった。。。
その日、ぼくのシフォンを食べに来てくれていて、まさかぼくがいるとは思わずに来られたそうで、握手を交わしながら
「とにかく心を休める時間を作りましょうよ」
「やる気が起きない時には行動しない方がいいですよ。いつか気持ちが乗る時がくるから」
なんて話をしました。
震災から2年。
震災だけが原因ではないのかもしれない。
でも、生活環境が一変し、若者が外に働きに出て、集落に残るのはお年寄りばかり。
寒い冬はなかなか外にも出ることもなく。
それが日常になっていく中で、一人ひとりの復興に変わりつつある今。
心を病む人も増えているという東井さんの言葉を実感した瞬間となりました。
同時に、だからこそ月に一度でもみんなが集まるきっかけとなる復興カフェの大事さ。
その先にいつもみんなが集まれる場所を作ろうという甲駅食堂の大切さを感じながら。
少しずつ行政の支援や補助金やなんかも打ち切りが迫ってくる今、この先の復興をどうとらえていくのか。。。課題だなぁとつくづく感じました。
さて、そのまま夜はぼくらが泊ったぼらまち館で宴会となったんです。
初めてじゃないかな。復興団の面々だけじゃなく、地元のお父さん達も参加してのわいのわいのの呑み会となりました。
前回、めっさおいしいたらの刺身をたらこでまぶしたお刺身があって、なのに日本酒がなかったので、今回は武藤さんに燗酒を送ってもらっていたのデス。
買出しに行って、帰ってきたらなんとお父さん達、燗酒をそのまま冷で呑んでる！
「いや、それ燗酒だから！」
「おれは燗呑まないから」
「いやいや、呑んでみなさいよ」
って燗酒つけてもなかなか手を付けないお父さん達。
と思ったら、
「やっぱくれ」
「お、うまい、もう一杯くれ」
とあっという間に二升の酒が空いてしまった。。。
どこに行ってもこういうお父さん達は酒が強いもんだ。。。
その席でも甲駅食堂をどうすんだ！
とか。
おれの獲った貝を食え！
とか、すったもんだの中で夜は更けていきました。
ところで！
能登の物産所を開設したcafeころんのクラウドファンドの記事が「For Goodアワード2025ノミネートプロジェクト」へ選出されました！
サイトはここ↓
https://magazine.for-good.net/award/award2025/#disaster
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