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被災した生産者さん
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ちゃんちき堂のてつ
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2025/12/17 07:00
【九か月ぶりの能登入りー二日目①】
15日（月）
この日の能登の穴水甲地区は朝は快晴！その後は降ったりやんだりの日本海の気候って感じの一日。
早朝に起きだしたぼくは、一人で甲地区をお散歩してきました。
まず、訪れたのが旧甲駅の駅舎。
公民館の裏手にあるここが「甲駅食堂」としてよみがえる予定の場所になるのデス。
9時になると高池さんを中心に地元の職人さんが集合してあちこち見ながら打ち合わせが開始されます。
その風景を眺めながら、ぼくらはぼくらで探検していると券売機の鍵を発見！
当時、切符の券売機として使われていた機械が2台残っていて、その中身を空けてみたり、手順書を見つけてテンションがあがっちゃうよね。
「食券制にしようよ」
「あ～、その方が手間がかからないから？」
「いやいや、甲駅だったんだから、切符が食券の方がいいじゃない」
「食券の切符で提供したら切符切ってあげて記念になったら、それがそのまま宣伝材料になるじゃない」
「な、なるほど。。。」
みたいなことがあったり、高池さんのスタッフの方に
「ケーキを焼くときに必要な道具ってなんですか？」
「あ～、卓上ミキサーくらいはいるかも」
「あ、加工食品を作る場所を作るなら事務作業できるスペースもいりますよ」
ってアドバイスを求められたりして、ぼくはどの立場でここにいるんだろ？
甲駅食堂を立ち上げるためには復興の補助金などを活用しても足りない部分が出てきます。
「クラウドファンドでなんとかできるもんだろうか？でも、やったことないし」
っていう東井さんに
「手伝うからやりましょう！補助金とかは確実な財源として大事だけど、始める前に知ってもらうためにもクラファンはいい機会ですよ」
って話になったり。
「ここに物産コーナーを作ろうと思って」
「お、じゃあ青梅の物産もここで売ってもらって相互交流の拠点に」
「いいですね！」
なんて夢はどんどん広がっていく。
同時に課題も見えてきて、ぼくも、そしてぼくらを通して青梅のパワーをここに集中していけたらってとても思いました。
甲地区にはお店も飲食店も一件もありません。
公民館の前の自販機だけが24時間飲み物が買えて「コンビニ」って地元の人が冗談で言ってる場所。
バスは1日数本。
金融機関もない。
旧甲駅と呼ばれるくらいだから、鉄道もない。
少しずつ少しずつ衰退していったこの地区を襲った震災で、若者たちは外に働きに出るようになり、高齢者が残された。
これを小さくとも1枚1枚ひっくり返していくことが、復興でありまちおこしであり、一人ひとりの住人が安心と楽しさを持ちながら生きていく場所になるってことだと思う。
そのためにちゃんちき堂にはなにができるんだろう。
粂田さんには
「てつさんのゴールはどこですか？」
って聞かれたけれど、ゴールが見えるたびにその先に課題が見えるような気がして、終わりってあるんだろうか。
むしろ、つながった縁をどれだけ大切にしていけるかなんじゃなかろうかと思いながら、午前中いっぱい甲駅食堂のミーティングに参加していました。
午後は粂田さんと共に東井栗園にお邪魔して、克仁さんの栗の木選定作業や工場の見学をさせてもらいました。
一本の栗の木を南と東から眺め、その枝ぶりの先を想像しながら、すべての枝に日があたるように。
栗に栄養が集中するように。
そのほかにもイロンナことを想像しながら剪定作業は続いていきます。
「え！そんな太い枝切っちゃうの！？」
「これが残ってあれが切られるのか」
ぼくらには想像がつかないロジックや感性で、少しずつ選定が進んでいく。
この剪定作業を3月まで続けるそうだけれど、400本の栗の木を選定していくんだって。
大きな木の場合は1日かかることもあるそうで、多少の雨や雪でも続けていくことで、秋の実りが全然変わっていくらしい。
こういう作業の先に、秋にぼくらが栗シフォンや栗ご飯で美味しく食べているんだな。。。と物語が書き加えられていく感覚を覚え。
ドキュメンタリー監督らしく、粂田さんは
「1年、追っかけたいな。。。」
って感想を漏らしていました。
そして！
能登の物産所を開設したcafeころんのクラウドファンドの記事が「For Goodアワード2025ノミネートプロジェクト」へ選出されました！
サイトはここ↓
https://magazine.for-good.net/award/award2025/#disaster
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